
CLANNAD―クラナド―第17回・『不在の空間』
さて、遅れまくっている17話の感想。今回は、いつもより短めです。
朋也に想いを寄せる少女達の、様々な感情。
真っ直ぐな想いをぶつける智代。
お互いの本心に気付きながら、敢えて触れない藤林姉妹。
――彼女達の想いの行き着く先は、何処でしょうか?
でも既に、朋也の想いの行き先は、決まっている様です。
18話を観ないと、この回の感想は書けそうにないので、今回は、僕が気付いた事を中心に書きます。
そして多分、18話で智代達の『朋也への想い』に対する結論が、出てしまうのだと思いました。
朋也に想いを寄せる少女達の、様々な感情。
真っ直ぐな想いをぶつける智代。
お互いの本心に気付きながら、敢えて触れない藤林姉妹。
――彼女達の想いの行き着く先は、何処でしょうか?
でも既に、朋也の想いの行き先は、決まっている様です。
18話を観ないと、この回の感想は書けそうにないので、今回は、僕が気付いた事を中心に書きます。
そして多分、18話で智代達の『朋也への想い』に対する結論が、出てしまうのだと思いました。
朋也達の頑張りに感動した、合唱部の面々。仁科さんは渚に、幸村先生に、顧問を兼任してもらう事を提案する。
それは妙案かと思われたが、『お役所仕事』の生徒会は、顧問の兼任を却下する。
――張り詰めていた糸が切れる様に、その場に倒れる渚。急ぎ、古河家に渚を送り届ける朋也達。
暫く休む事になった渚を心配する一同。朋也は、何も出来なかった自分を不甲斐無く思う。
翌日。朋也が目を覚ますと、そこには智代が。――驚く朋也。
智代は『通学路だから』と言って、朋也を起こしに来たのですが、これは、智代の真っ直ぐな愛情表現だと思います。
前回、春原に『岡崎の事が、好きなのか?』と訊かれてから、智代は自分の心に気付いた。
その瞬間から、迷い無く、真っ直ぐに朋也への好意を示している様に見えます。
朋也の手を引き、通学路を力強く進む智代。
校内の人気者の智代が、不良と目される朋也と歩いている姿は、生徒の注目を浴びる。
その視線に耐えかねた朋也は、道連れに春原を選ぶ。
寝ている春原を起こす、智代。怯えた表情の春原。
そして、ベッドの下に隠していた『えっちな本』を、智代に発見される…。
この時の春原の気持ちは、男子なら、ほぼ全員解りますよね?
母親や姉妹に見つかっただけでも切腹モノなのに、『可愛い後輩』の智代に知られたのだから、春原はもう…消え入りたくなる程、恥ずかしかったと思います…。
何とか遅刻しなかった、朋也と春原。その直後、杏に頬を突っつかれる朋也。
「朋也…。今日もお昼、付き合ってよねっ…!」
気合の入った弁当(お重2段重ね)は、杏の手作り。
「美味い。」朋也の言葉に、満足そうな表情の杏。椋と朋也を引っ付け、「お似合いよ。」と、二人に語り掛ける。
進路の話になり、杏は幼稚園の先生・椋は看護学校を目指している事を知る朋也。
しかし、朋也はまだ、自分の進路を考えていない。
『次の日は椋が弁当を作るから』と言う事で、翌日の昼食も一緒に食べる約束を、朋也に取り付けた杏。
朋也が教室に入るのを見守っている椋に、一緒に入る様に促す。
「渚ちゃんに、悪い…。」と、遠慮がちな椋に、「智代って子に、朋也を取られるわよ。」と忠告する杏。
煮え切らない妹の態度に、「じゃあね、椋。」と言い放ち、足早に自分の教室に戻る杏。
その姿を見送って、「ごめんなさい…。」と、呟く椋。
杏が苛立っているのは、自分が朋也が好きな気持ちを押し殺して、妹の為に尽くしているのに、椋が渚に遠慮してしまっているからだと思います。
そして、椋の『ごめんなさい』は、姉が朋也への好意を隠して、自分の恋を応援してくれている事に気付いているからでしょう。
藤林姉妹の恋路は、その結果に拠らず、切ない一面を含んでいると思います。
まさか、『妻妾同衾』と言う訳には行きませんし…。
(元ネタ・『魔法先生ネギま!』165時間目より。(18巻に収録。)自分の恋を応援してくれた親友が、同じ人を好きになった事を知った少女が、『三角関係の解決策』として一瞬思いついてしまった、インモラルかつ淫靡な解決策。)
帰り道。『毎日見舞いに行っても、迷惑になる』と言う事で、渚の見舞いに行かない朋也に、二人が本当に付き合っていないかを訊く春原。
「俺は、彼女は作らない事にしてるんだ。」「どうしてだ?」「――うわぁ?!」
背後から突然、声を掛けて来た智代に驚く、朋也達。
朋也が彼女を作らない理由を訊く智代に、『家庭環境と、自分の素行の所為』と答える朋也。
その返事を気にも留めず、朋也と一緒に帰ろうとする智代。そこに春原が乱入し、『智代に付いて来て欲しい所がある』と、半ば強引に智代を誘う。
不良達の溜まり場。――智代にとって、過去の傷が疼く場所。
『虎の威を借る狐』よろしく、智代と朋也を引き連れ、風で肩を切る春原。
居心地の悪そうにしている智代を気遣い、春原の愚行を止めに入る朋也。
『バラされたくなければ』と、春原に『お願い』した朋也は、智代を喫茶店に誘う。
「そうか。この喫茶店に、来たかったのか。」
「しかも、春原の奢りだそうだ。コイツ、友達想いだろ?」
「うん。今日から私の事も、友達だと思ってくれて良いぞ。」春原に向けて、屈託無く笑う智代。
財布が軽くなり、肩を落として帰る春原。智代と二人きりになる朋也。そして、別れ際。
「岡崎――。私にも、今では良い友達が大勢いる。でも、お前達と一緒に居るのも楽しいんだ。――いや。お前と居るのが楽しい。」
真っ直ぐな智代の想いに、「そりゃ、光栄だな。」と朋也。しかし、その声には、どこか力が無い。
夜が更けて、古河家の前まで来た朋也。しかし、見舞いには行かずに帰ってしまう。
この時点で、朋也の心にはもう、渚しか居ないのでしょう。
だから、藤林姉妹との昼食後に『次の日の約束』をした際に生返事だったし、『今日は見舞いに行かない』と決めていた筈なのに、古河家の前まで来てしまったのだと思います。
それなら渚を見舞えば良いのですが、それをしないのは、渚が自分の身体の事より朋也に気を遣う
事が、明白だからでしょう。
翌朝もまた、智代が朋也を起こしに来る。寝ぼけた朋也の頬を引っ張ったりと、上機嫌。
そして、春原の部屋。
心底、迷惑がる春原。しかし、改めて智代を見回すと…。
「ほほぉ。良く見りゃ、いい身体してるじゃねえか、ネエチャン。」――永遠に主役になれないタイプ。
「頭を下げれば、触らせてやらなくも無いぞ。」と言う智代に、土下座する春原。
「より、其処まで言うなら・・・。」
春原の手を取り、「手も立派な身体の一部だ。――だろ?」と、からかう智代。
「手前ぇ!僕を本気で、怒らせやがったな!」――飛び掛る春原。
ゴスゴスゴス…ゴス…――死ぬっ。――…ゴスゴスゴスゴス…。――ぐしゃっ!
倒れ込む春原。
「蹴ってる途中で、何か聞こえなかったか?」「『最高っ!』って。」「――変態か?コイツは…。」
――朋也の所為で、智代に変態扱いされた春原。
智代と春原の遣り取りですが、以前とは少し、変化がありました。
以前なら『いい身体…』と春原が言った時点で、智代の蹴りが炸裂していたと思います。
しかし今日の智代は、『頭を下げれば、触らせてやらなくも無いぞ』と言った後に、『手も立派な身体の一部だ』と、春原をからかっています。
これは智代の春原に対する認識が、『厄介者』から『友達』(どちらかと言うと、悪友?)に改まったからだと思います。
昼休み。藤林姉妹と昼食を摂る、朋也。今日の弁当は、椋の手作り。
遊びに来ていたボタンが、卵焼きをつまみ食い。――数秒後、気絶。
平謝りの椋に、「春巻きとかは、結構美味かったぞ。」と朋也。その言葉に、頬を赤らめる椋。
その様子を、寂しそうに見つめる杏。
演劇部室で、一人佇む朋也。思い浮かべるのは、渚の事ばかり。
黒板に、『日直・古河 渚』と書き、黄昏る…。
「何か、悩み事ですか?」と、資料室に来た朋也に訊く、有紀寧。
返答に困る朋也に、「気分転換に…。」と、ひとつのおまじないを教える。
杏を思い浮かべた途端、倒れる十円玉。そして、このおまじないは、現実になる。
その後の有紀寧との会話で、生徒会役員選挙がある事を思い出した朋也は、資料室を後にする。
『生徒会役員が替われば、校則も変わるかも知れない』
演劇部復活に希望の光が見えた朋也は、渚が早く帰って来る様に願う。そして、朋也の足元にボールが転がる。
体育の授業が終わった杏が、朋也にボール運びを手伝ってくれる様に頼む。その場所は…体育倉庫。
ボールを体育倉庫に運んだ朋也達。すぐに出るつもりだったのか、扉は開けっ放し。
そこに偶然、三井さんが通り掛り、「誰かしら?開けっ放しで。」と、扉を閉めてしまう。
――たったこれだけの為に、三井さんを登場させるなんて…。なんて贅沢な!
この後、智代の危機に風子が参上するのですが、どうせなら、風子と再会させてあげて欲しかったです。
閉じ込められた朋也と杏。『暗闇で二人きり』と言う、萌える展開で、杏の恋心は暴走する。
朋也が『おまじないの所為』と説明しているのに、『自分に好意を向けてくれているのか?』と勘違いする杏。
朋也が椋の好意に気付いているのかを、それとなく訊く杏。首肯する朋也。
そして、場の雰囲気が『おかしな方向』に向かいそうになった瞬間…。
「もう、何も考えるなっ!俺に任せろっ!」
いきなり、上着を脱ぎ出した朋也。大慌ての杏。「朋也、本気なの?!」
「本気だ!もう悩む必要は無いっ!!」
その言葉に本気になりかけた杏に、「後ろに向いていてくれ。」と、朋也の言葉。そして…。
『ノロイナンテヘノヘノカッパ・ノロイナンテヘノヘノカッパ・ノロイナンテヘノヘノカッ~パ!』
――扉が開いた。
無事、脱出に成功した朋也達。杏は、告白めいた自分の態度を『無かった事』にして、その場を去る。
「岡崎っ。一緒に帰ろう。」「うわっ!」
背後から智代に肩を叩かれ、驚く朋也。そのまま智代と下校する事に。
『もし智代が生徒会長になったら、頼みたい事がある。』
その事を朋也が告げようとした瞬間、校門に待ち構えていた大勢の不良が。
春原の所為で、昨日の不良が『また、智代にやられる前に、やってやる』と、智代に襲いかかろうとする。
返り討ちにしようとする智代を止める、朋也。しかし、「話して聞くような奴じゃない…。」と交戦の構え。
「風子、参上っ!」
智代を助けようと、風子が三度登場。そして…。「必殺!ヒトデヒート!!」
伝説の必殺技の正体が、遂に明かされる!その効力は…。
「実は風子、この学校の周辺の至る所に、可愛いヒトデの彫刻を隠しておきました。」
「まあまあ。慌てなくても、ちゃんと皆さんの分…ご用意してあります。」
「でも、沢山欲しい人は、頑張って探した方が良いでしょう。風子のサイン入りの『当たり』も存在しますので。――では、『ヒトデヒート』、スタート!」
風子は、『ヒトデヒート』を唱えた!
「さあ。これで彼等は、ヒトデ探しに夢中です!ヒートし過ぎて、仲間割れを起こします!――って!誰も微動だにしてませ~ん!!」
しかし、何も起こらなかった…。
「失敗ですぅ~!風子、もう帰っていいですか?」「どうぞ。」「では。」
――とっとっとっ…。
風子は、去っていった…。
「何だったんだ?」「どこかで見たような女の子だったが…。」
結局、風子は役には立ちませんでしたが、智代が風子の事を、少し思い出しかけました。
次の『風子参上!』は多分、文化祭だと思います。
その際、文化祭の見学に来ると思われる古河夫妻の前に、風子が登場すれば、風子に関わった人々との『再会』が完了します。
その瞬間、風子の事を朋也達が思い出し「お帰り、風子。」と言って、再会を喜び合う事が出来れば、すごく感動的なシーンになると思いました。
智代が生徒会長になり、演劇部が再建。そして、文化祭公演へ。
公演の成功と共に、風子との再会が果たされ、大団円――。
まだ18話すら観ていませんが、そんな展開の最終回を、今から期待してしまいます。
風子と入れ替わりに、春原が登場。智代の手助けを申し出るも、『猫の手以下』と戦力外通告される。
「――邪魔しないから、仲間に入れておくれよおぉ~!」
智代に泣きながら縋り付く、春原。
バスケ部との試合では、カッコ良かったのに…。春原あぁぁ~!(泣)
結局、智代と不良達は交戦する事に。春原は真っ先に智代に蹴られてしまい、役に立たなかった。(味方と認識されなかった。)
しかし、不良達に『味方をも犠牲にする、何をするか解らない奴』として、智代の存在を『恐怖の対象』と認識させる事の一助にはなった様子…。
「コラァ!」
騒ぎを聞き付けた大上先生達が、駆け付ける。――逃げ惑う不良達。
そして、その場には横たわる春原の姿が。
今、智代が停学になれば…渚の夢は、完全に潰えてしまう…。
朋也は大神先生に、『この騒動は自分が一人でやった』と告げる。
普段の素行もあり、その場で停学処分を言い渡される朋也。
次回のタイトルは、『逆転の秘策』。
絶体絶命のピンチを、どうやって解決するのでしょうか?そして、朋也を慕う少女達の想いの行方は…?
――なんて書いてみましたが、これを読んでいる人は、ほぼ全員…18話以降の展開を知っているんですよね…?
自業自得とは言え、周りに随分取り残された気分です。
でもやっと、かつてのペース(と言っても、ギリギリですが。)を取り戻せそうです。
早速18話を観て、その感想を書きたいと思います。
これを書き始めた時は、短い記事になる予定でしたが、結局、いつも通りの文章量になりました。
次回の記事は多分、智代達の事を中心に、感想のみの展開になると思います。
少しでも早く、先行している方々に追いつきたいと思います。
そして、読んでいただいている方々に、楽しんでいただける様に努力します。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。――では、また次回。
それは妙案かと思われたが、『お役所仕事』の生徒会は、顧問の兼任を却下する。
――張り詰めていた糸が切れる様に、その場に倒れる渚。急ぎ、古河家に渚を送り届ける朋也達。
暫く休む事になった渚を心配する一同。朋也は、何も出来なかった自分を不甲斐無く思う。
翌日。朋也が目を覚ますと、そこには智代が。――驚く朋也。
智代は『通学路だから』と言って、朋也を起こしに来たのですが、これは、智代の真っ直ぐな愛情表現だと思います。
前回、春原に『岡崎の事が、好きなのか?』と訊かれてから、智代は自分の心に気付いた。
その瞬間から、迷い無く、真っ直ぐに朋也への好意を示している様に見えます。
朋也の手を引き、通学路を力強く進む智代。
校内の人気者の智代が、不良と目される朋也と歩いている姿は、生徒の注目を浴びる。
その視線に耐えかねた朋也は、道連れに春原を選ぶ。
寝ている春原を起こす、智代。怯えた表情の春原。
そして、ベッドの下に隠していた『えっちな本』を、智代に発見される…。
この時の春原の気持ちは、男子なら、ほぼ全員解りますよね?
母親や姉妹に見つかっただけでも切腹モノなのに、『可愛い後輩』の智代に知られたのだから、春原はもう…消え入りたくなる程、恥ずかしかったと思います…。
何とか遅刻しなかった、朋也と春原。その直後、杏に頬を突っつかれる朋也。
「朋也…。今日もお昼、付き合ってよねっ…!」
気合の入った弁当(お重2段重ね)は、杏の手作り。
「美味い。」朋也の言葉に、満足そうな表情の杏。椋と朋也を引っ付け、「お似合いよ。」と、二人に語り掛ける。
進路の話になり、杏は幼稚園の先生・椋は看護学校を目指している事を知る朋也。
しかし、朋也はまだ、自分の進路を考えていない。
『次の日は椋が弁当を作るから』と言う事で、翌日の昼食も一緒に食べる約束を、朋也に取り付けた杏。
朋也が教室に入るのを見守っている椋に、一緒に入る様に促す。
「渚ちゃんに、悪い…。」と、遠慮がちな椋に、「智代って子に、朋也を取られるわよ。」と忠告する杏。
煮え切らない妹の態度に、「じゃあね、椋。」と言い放ち、足早に自分の教室に戻る杏。
その姿を見送って、「ごめんなさい…。」と、呟く椋。
杏が苛立っているのは、自分が朋也が好きな気持ちを押し殺して、妹の為に尽くしているのに、椋が渚に遠慮してしまっているからだと思います。
そして、椋の『ごめんなさい』は、姉が朋也への好意を隠して、自分の恋を応援してくれている事に気付いているからでしょう。
藤林姉妹の恋路は、その結果に拠らず、切ない一面を含んでいると思います。
まさか、『妻妾同衾』と言う訳には行きませんし…。
(元ネタ・『魔法先生ネギま!』165時間目より。(18巻に収録。)自分の恋を応援してくれた親友が、同じ人を好きになった事を知った少女が、『三角関係の解決策』として一瞬思いついてしまった、インモラルかつ淫靡な解決策。)
帰り道。『毎日見舞いに行っても、迷惑になる』と言う事で、渚の見舞いに行かない朋也に、二人が本当に付き合っていないかを訊く春原。
「俺は、彼女は作らない事にしてるんだ。」「どうしてだ?」「――うわぁ?!」
背後から突然、声を掛けて来た智代に驚く、朋也達。
朋也が彼女を作らない理由を訊く智代に、『家庭環境と、自分の素行の所為』と答える朋也。
その返事を気にも留めず、朋也と一緒に帰ろうとする智代。そこに春原が乱入し、『智代に付いて来て欲しい所がある』と、半ば強引に智代を誘う。
不良達の溜まり場。――智代にとって、過去の傷が疼く場所。
『虎の威を借る狐』よろしく、智代と朋也を引き連れ、風で肩を切る春原。
居心地の悪そうにしている智代を気遣い、春原の愚行を止めに入る朋也。
『バラされたくなければ』と、春原に『お願い』した朋也は、智代を喫茶店に誘う。
「そうか。この喫茶店に、来たかったのか。」
「しかも、春原の奢りだそうだ。コイツ、友達想いだろ?」
「うん。今日から私の事も、友達だと思ってくれて良いぞ。」春原に向けて、屈託無く笑う智代。
財布が軽くなり、肩を落として帰る春原。智代と二人きりになる朋也。そして、別れ際。
「岡崎――。私にも、今では良い友達が大勢いる。でも、お前達と一緒に居るのも楽しいんだ。――いや。お前と居るのが楽しい。」
真っ直ぐな智代の想いに、「そりゃ、光栄だな。」と朋也。しかし、その声には、どこか力が無い。
夜が更けて、古河家の前まで来た朋也。しかし、見舞いには行かずに帰ってしまう。
この時点で、朋也の心にはもう、渚しか居ないのでしょう。
だから、藤林姉妹との昼食後に『次の日の約束』をした際に生返事だったし、『今日は見舞いに行かない』と決めていた筈なのに、古河家の前まで来てしまったのだと思います。
それなら渚を見舞えば良いのですが、それをしないのは、渚が自分の身体の事より朋也に気を遣う
事が、明白だからでしょう。
翌朝もまた、智代が朋也を起こしに来る。寝ぼけた朋也の頬を引っ張ったりと、上機嫌。
そして、春原の部屋。
心底、迷惑がる春原。しかし、改めて智代を見回すと…。
「ほほぉ。良く見りゃ、いい身体してるじゃねえか、ネエチャン。」――永遠に主役になれないタイプ。
「頭を下げれば、触らせてやらなくも無いぞ。」と言う智代に、土下座する春原。
「より、其処まで言うなら・・・。」
春原の手を取り、「手も立派な身体の一部だ。――だろ?」と、からかう智代。
「手前ぇ!僕を本気で、怒らせやがったな!」――飛び掛る春原。
ゴスゴスゴス…ゴス…――死ぬっ。――…ゴスゴスゴスゴス…。――ぐしゃっ!
倒れ込む春原。
「蹴ってる途中で、何か聞こえなかったか?」「『最高っ!』って。」「――変態か?コイツは…。」
――朋也の所為で、智代に変態扱いされた春原。
智代と春原の遣り取りですが、以前とは少し、変化がありました。
以前なら『いい身体…』と春原が言った時点で、智代の蹴りが炸裂していたと思います。
しかし今日の智代は、『頭を下げれば、触らせてやらなくも無いぞ』と言った後に、『手も立派な身体の一部だ』と、春原をからかっています。
これは智代の春原に対する認識が、『厄介者』から『友達』(どちらかと言うと、悪友?)に改まったからだと思います。
昼休み。藤林姉妹と昼食を摂る、朋也。今日の弁当は、椋の手作り。
遊びに来ていたボタンが、卵焼きをつまみ食い。――数秒後、気絶。
平謝りの椋に、「春巻きとかは、結構美味かったぞ。」と朋也。その言葉に、頬を赤らめる椋。
その様子を、寂しそうに見つめる杏。
演劇部室で、一人佇む朋也。思い浮かべるのは、渚の事ばかり。
黒板に、『日直・古河 渚』と書き、黄昏る…。
「何か、悩み事ですか?」と、資料室に来た朋也に訊く、有紀寧。
返答に困る朋也に、「気分転換に…。」と、ひとつのおまじないを教える。
朋也が最初に思い浮かべた渚は休み。では、『閉じ込められても安全な女子』は…。(体育倉庫に、意中の女の子と二人きりになるおまじない)
・十円玉を立てて、その上にもう一枚立てる。
・『リタフニコウソクイータ』と3回繰り返し、意中の女の子を思い浮かべる。
・十円玉が倒れたら、成功。
解呪法:上半身裸になり、『ノロイナンテヘノヘノカッパ』と3回繰り返す。
※ちなみに原作では、上半身ではなくお尻を出して、解呪の呪文を唱えます。
杏を思い浮かべた途端、倒れる十円玉。そして、このおまじないは、現実になる。
その後の有紀寧との会話で、生徒会役員選挙がある事を思い出した朋也は、資料室を後にする。
『生徒会役員が替われば、校則も変わるかも知れない』
演劇部復活に希望の光が見えた朋也は、渚が早く帰って来る様に願う。そして、朋也の足元にボールが転がる。
体育の授業が終わった杏が、朋也にボール運びを手伝ってくれる様に頼む。その場所は…体育倉庫。
ボールを体育倉庫に運んだ朋也達。すぐに出るつもりだったのか、扉は開けっ放し。
そこに偶然、三井さんが通り掛り、「誰かしら?開けっ放しで。」と、扉を閉めてしまう。
――たったこれだけの為に、三井さんを登場させるなんて…。なんて贅沢な!
この後、智代の危機に風子が参上するのですが、どうせなら、風子と再会させてあげて欲しかったです。
閉じ込められた朋也と杏。『暗闇で二人きり』と言う、萌える展開で、杏の恋心は暴走する。
朋也が『おまじないの所為』と説明しているのに、『自分に好意を向けてくれているのか?』と勘違いする杏。
朋也が椋の好意に気付いているのかを、それとなく訊く杏。首肯する朋也。
そして、場の雰囲気が『おかしな方向』に向かいそうになった瞬間…。
「もう、何も考えるなっ!俺に任せろっ!」
いきなり、上着を脱ぎ出した朋也。大慌ての杏。「朋也、本気なの?!」
「本気だ!もう悩む必要は無いっ!!」
その言葉に本気になりかけた杏に、「後ろに向いていてくれ。」と、朋也の言葉。そして…。
『ノロイナンテヘノヘノカッパ・ノロイナンテヘノヘノカッパ・ノロイナンテヘノヘノカッ~パ!』
――扉が開いた。
無事、脱出に成功した朋也達。杏は、告白めいた自分の態度を『無かった事』にして、その場を去る。
「岡崎っ。一緒に帰ろう。」「うわっ!」
背後から智代に肩を叩かれ、驚く朋也。そのまま智代と下校する事に。
『もし智代が生徒会長になったら、頼みたい事がある。』
その事を朋也が告げようとした瞬間、校門に待ち構えていた大勢の不良が。
春原の所為で、昨日の不良が『また、智代にやられる前に、やってやる』と、智代に襲いかかろうとする。
返り討ちにしようとする智代を止める、朋也。しかし、「話して聞くような奴じゃない…。」と交戦の構え。
「風子、参上っ!」
智代を助けようと、風子が三度登場。そして…。「必殺!ヒトデヒート!!」
伝説の必殺技の正体が、遂に明かされる!その効力は…。
「実は風子、この学校の周辺の至る所に、可愛いヒトデの彫刻を隠しておきました。」
「まあまあ。慌てなくても、ちゃんと皆さんの分…ご用意してあります。」
「でも、沢山欲しい人は、頑張って探した方が良いでしょう。風子のサイン入りの『当たり』も存在しますので。――では、『ヒトデヒート』、スタート!」
風子は、『ヒトデヒート』を唱えた!
「さあ。これで彼等は、ヒトデ探しに夢中です!ヒートし過ぎて、仲間割れを起こします!――って!誰も微動だにしてませ~ん!!」
しかし、何も起こらなかった…。
「失敗ですぅ~!風子、もう帰っていいですか?」「どうぞ。」「では。」
――とっとっとっ…。
風子は、去っていった…。
「何だったんだ?」「どこかで見たような女の子だったが…。」
結局、風子は役には立ちませんでしたが、智代が風子の事を、少し思い出しかけました。
次の『風子参上!』は多分、文化祭だと思います。
その際、文化祭の見学に来ると思われる古河夫妻の前に、風子が登場すれば、風子に関わった人々との『再会』が完了します。
その瞬間、風子の事を朋也達が思い出し「お帰り、風子。」と言って、再会を喜び合う事が出来れば、すごく感動的なシーンになると思いました。
智代が生徒会長になり、演劇部が再建。そして、文化祭公演へ。
公演の成功と共に、風子との再会が果たされ、大団円――。
まだ18話すら観ていませんが、そんな展開の最終回を、今から期待してしまいます。
風子と入れ替わりに、春原が登場。智代の手助けを申し出るも、『猫の手以下』と戦力外通告される。
「――邪魔しないから、仲間に入れておくれよおぉ~!」
智代に泣きながら縋り付く、春原。
バスケ部との試合では、カッコ良かったのに…。春原あぁぁ~!(泣)
結局、智代と不良達は交戦する事に。春原は真っ先に智代に蹴られてしまい、役に立たなかった。(味方と認識されなかった。)
しかし、不良達に『味方をも犠牲にする、何をするか解らない奴』として、智代の存在を『恐怖の対象』と認識させる事の一助にはなった様子…。
「コラァ!」
騒ぎを聞き付けた大上先生達が、駆け付ける。――逃げ惑う不良達。
そして、その場には横たわる春原の姿が。
今、智代が停学になれば…渚の夢は、完全に潰えてしまう…。
朋也は大神先生に、『この騒動は自分が一人でやった』と告げる。
普段の素行もあり、その場で停学処分を言い渡される朋也。
次回のタイトルは、『逆転の秘策』。
絶体絶命のピンチを、どうやって解決するのでしょうか?そして、朋也を慕う少女達の想いの行方は…?
――なんて書いてみましたが、これを読んでいる人は、ほぼ全員…18話以降の展開を知っているんですよね…?
自業自得とは言え、周りに随分取り残された気分です。
でもやっと、かつてのペース(と言っても、ギリギリですが。)を取り戻せそうです。
早速18話を観て、その感想を書きたいと思います。
これを書き始めた時は、短い記事になる予定でしたが、結局、いつも通りの文章量になりました。
次回の記事は多分、智代達の事を中心に、感想のみの展開になると思います。
少しでも早く、先行している方々に追いつきたいと思います。
そして、読んでいただいている方々に、楽しんでいただける様に努力します。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。――では、また次回。
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