
ドキドキ!プリキュア・第8話『きゅぴらっぱ~!ふしぎ赤ちゃん誕生!!』感想
トランプ王国でベールとの決戦を経て、心の距離を縮めたマナ達と真琴。
4人はアンジュ王女の手掛かりを見付ける為に、キュアラビーズをくれた謎のお兄さんに会うことに。
お兄さんの経営するアンティークショップ『ソリティア』を訪問する、マナ達。
しかし、お兄さんは不在で会うことは出来ませんでした。
ソリティア内の小さな机の上に置かれた、謎の卵。
卵から孵化した、謎の赤ちゃん・アイちゃん。
「はじめまして!ママのマナですよ~!」
生まれたてのアイちゃんの愛くるしさに魅了されたマナは、アイちゃんのお母さんになることに。
こうして始まった、マナ達の『アイちゃん育児奮闘記』。
その第一幕の顛末は――?
「あっ!剣崎真琴だ!」「この歌、好き~!」「私も~。」「良いよねぇ~。」
『Yotsuba PLAZA』に設置されたモニターに流れる真琴の歌う映像を観ながら、真琴への憧れを語る2人の少女。
物陰に隠れ、2人をやり過ごす真琴。正体がバレない様に変装中です。
『変装は穏やかに』(※参考文献:『アイカツ!』22話)というアイドルの格言を守る様に、大きな帽子(キャスケット?)を被りつつ、赤縁の眼鏡を掛ける真琴。
しかし、隠そうにも隠し切れない真琴のアイドルオーラを察知した人物が居ました。
「ま~こ~ぴ~!お待たせ~!!」
背後からの声に驚いた真琴が振り返ると、其処には目を輝かせたマナの姿が。
「本日はお日柄も良く、待ち合わせ日和だね~。」と、上機嫌のマナ。
真琴に会えた嬉しさでおかしなテンションになり、クルクルと回っています。
「だってだってぇ~!あの、まこぴーが…!此処に居るんだよぉおお!!」
六花にテンションの高さを窘められても、更に止まらないマナの暴走。
「剣崎さんが、リアクションに困るって言ってるの!」
真琴のことを名前で呼ばずに、苗字で呼ぶ六花。まだ何処か、真琴に対する距離がある様です。
これは近々、六花と真琴が心を通わせるイベントが起きるフラグでしょう。
「マナちゃんは、真琴さんとお友達になれたことが、嬉しくて仕方ないのですよ。」「えっ?」
マナのテンションの高さに戸惑う真琴に、マナの気持ちを代弁するありす。
ありすの言葉を聞き、表情を柔らかくした真琴。
「そうなの~!嬉しくて、キュンキュンしまくりなの~!」
「どうどう!ちょっと落ち着いて!」
更におかしいテンションになるマナにツッコみを入れる、六花。
真琴はその様子を、少し寂しそう表情で眺めていました。
「此処ね。あなた達にラビーズを渡した人が居るのは…。」
キュアラビーズをくれた謎のお兄さんの経営するアンティークショップ・『ソリティア』に到着したマナ達。
お兄さんに話を訊けば、アンジュ王女の手掛かりを得ることが出来るかも知れない。
真琴の胸に、期待感が広がります。
「名前は?」「名前…?何だっけ??」「「さあ?」」
ソリティアの玄関先で、謎のお兄さんの名前を訊く真琴。
しかし意外にも、マナ達は彼の名前を知りませんでした。
ありすがお兄さんの名前を知らないと言うことは、四葉財閥の技術力を以てしても、お兄さんの名前は調べ切れなかったことを意味します。
ますます、お兄さんの謎が深まりました。
「こんにちは~!お兄さーん。マナでーす!」元気良く店内に入る、マナ。六花達も、続いて入店。
しかし、お兄さんは留守なのか、姿を表しませんでした。
「わぁ~!ラビーズが一杯!」
キュアラビーズが沢山収納されたケースを見て、歓声を上げるマナ。
きっとこれも、『販促品』なのでしょう。
その直後、真琴がナフキンが被せられた丸テーブルの前を通り過ぎようとすると、ナフキンの下の何かが、真琴に呼び掛ける様に動き出しました。
テーブルの上の物体の謎の動きに気付き、顔を近付ける真琴。
「何か、気になることあった?」
マナが真琴に話し掛けた瞬間、2人を待っていたかの様にひとりでにナフキンが外れました。
そして、2人の目の前に、ハートの模様を持った巨大な卵が姿を表しました。
「おおおおっ!大きい卵だぁ!!」「オムライスにしたら、10人前は出来るでしょうか?」
卵の大きさに目を輝かせるマナと、呑気な様子のありす。
「オムライス…?」「いやいや!卵じゃないでしょ?ダチョウの卵だって、これ位よ。」
ありすの突拍子の無い言葉に驚く、真琴。思わずツッコミを入れる六花。
それにしても、大きな卵です。オムライス10人前どころか、100人前位は賄えそうです。
「恐竜の卵かも知れないよ!エイリアンの卵とか!?」「まさかぁ…。」
マナの予想を軽く受け流す、六花。しかしこの直後、誰も想像していなかった事態が起こります。
「おーい。出ておいで。」マナが卵を突いた瞬間、卵全体にヒビが入り、卵が輝き始めました。
そして卵の殻を破り、「きゅぴ~!」という声と共に、赤ちゃんが誕生。
「きゅぴ~?」腕を振りながら、笑顔を振り撒く赤ちゃん。その姿をじっと見詰める、マナ。
「生まれた…。」「赤ちゃんの卵でしたね。」「…。」「嘘…?」
赤ちゃんを見詰めながら、それぞれのリアクションをするマナ達。
「きゅぴ…?あ~い!」マナ達に向かって、再び笑顔を振り撒く赤ちゃん。
その瞬間、マナの母性本能が爆発しました。
「か…!可愛いいい!!!」
生まれたての赤ちゃんを抱き、頬ずりするマナ。
突然の出来事に、狼狽える六花。
その直後、赤ちゃんに羽が生えて跳ぶことが出来ることを知ると、更に混乱してしまいました。
一方ありすは、卵生の赤ちゃんを珍しがり、呑気に喜んでいました。
そして、真琴の反応は――?
「ねえ?それより、お店のお兄さんは?」
この時点では冷静だった、真琴。しかし、その直後、思い掛けない一面を見せてくれました。
パタパタと飛びながら、真琴に近付く赤ちゃん。
そして、「きゅぴ!」と赤ちゃんが微笑んだ瞬間、マナと同様に赤ちゃんにメロメロに。
その様子をマナ達に見られて、恥ずかしげに俯く姿が、微笑ましかったです。
「私が、ママのマナですよ~。」
赤ちゃんがマナに懐いた理由が、『刷り込み』と同じ現象だというありすの説明を聞き、赤ちゃんのママになることを決意したマナ。
早速、赤ちゃんを『高い高い』して、可愛がっています。
一方、六花は、ツッコミ所の多い事態に付いて行けず、頭を抱えていました。
「ダビィ!」「時間よ、真琴。」
突然DBの姿に変身し、手首の時計を見るダビィ。
まだアンジュ王女の手掛かりを掴んでいませんでしたが、真琴にはまだ仕事の予定がありました。
「まこぴー。もう行っちゃうの?」「ええ。それじゃ…。」
寂しそうな口調で去る真琴を、名残惜しそうな表情で見詰めるマナ。
真琴と余り話が出来なかった寂しさに、思わず溜息を吐きました。
「その溜息は、王女様の情報を聞き出せなかった所為?」
移動中の車内で溜息を吐く真琴に問う、ダビィ。
「明日にも出直せば良いじゃない?」と言う真琴に、「溜息の理由は?」と更に質問しました。
「あの子達、仲が良いんだなぁ…って。あの3人は、昔からの友達。でも、私は違う…。」
マナ達3人が共に過ごした時間に、自分が含まれていないことを、寂しく感じている真琴。
そんな彼女に、「素直になれば良いのよ。」と助言するダビィ。
※マナ達と別れるシーンから此処までのシーンで、真琴は自分が感じている寂しさを、少しだけ示す様になりました。
何処か思い詰めていた印象がした以前と違い、真琴が自分の感情に素直になりつつある傾向だと思いました。
「あばばばば~!」赤ちゃんをあやすマナ。しかし突然、赤ちゃんがぐずり出しました。
マナ達が赤ちゃんの右手を見ると、其処には哺乳瓶のマークが入ったキュアラビーズが握られていました。
その様子を見て、赤ちゃんがトランプ王国の関係者だと推測したシャルル達。
しかし、その詳細は解りませんでした。
「うわあああん!」お腹が空いて泣き出した赤ちゃんの為に、入手したてのキュアラビーズを使うマナ。
ラビーズは哺乳瓶に変化し、マナは赤ちゃんにミルクを与えました。
満腹になり、満足そうな表情の赤ちゃん。
六花は、小児科医の母から学んだ知識で、マナに授乳後の赤ちゃんの背中をトントンと叩いて、げっぷを出させることを助言しました。
「良いげっぷだね!」
赤ちゃんのげっぷした姿を見てホッとしていたマナ達の傍から、突然お兄さんの声が。
大慌てでそれぞれのパートナーと赤ちゃんを抱きかかえ、お兄さんと距離を取るマナと六花。
「こんにちは。お邪魔しております。」慌てる2人に対して、冷静に対処するありす。
きっと、不測の事態には慣れているのでしょう。
「やあ。皆揃って、どうしたのかな?」
爽やかな笑顔を振り撒き、マナ達に語り掛けるお兄さん。
そんな彼に、「どうしたもこうしたも!」と、卵と赤ちゃんの関係性を説明する様に詰問する六花。
マナやありすと違い、六花はまだ、お兄さんに警戒心を抱いている様です。
「この子。あの卵から生まれたんですよ?」
「僕の言えることは…。」マナの報告を受け、思案顔のお兄さん。
「赤ちゃんの名前を決めなきゃね!」「ズコっ!」
お兄さんの的確だけどズレた発言に、思わずズッコケる六花。
それにしても、まさか六花の口から『ズコっ!』が出るとは。藤子不二雄作品のファンなのでしょうか?
六花の趣味の守備範囲に、興味が湧きました。
「何が良いかな?」と、マナが言った途端、「アイ、アイ!」と、両手を振りながら笑顔で応える赤ちゃん。
「アイアイ言ってますから、『アイちゃん』で如何でしょう?」
赤ちゃんの発した言葉を尊重して、『アイちゃん』の名前を提案したありす。
ありすの提案した名前を、「キュンキュン来る名前だよ!」と、絶賛するマナ。
「そんないい加減な!」と、安直な名付をする2人に反論する六花。
しかし、当の本人が飛びながら喜んでいる姿を見て、六花も納得せざるを得ませんでした。
何となくですが、六花が母親になったら、子供の名前に良い意味を持たせる為に、あれこれと悩むと思いました。
それでもきっと、近年増えているDQNネームではなく、割と古風な良い名付けをする気がします。
「アイちゃんに決まりー!」「アイ~!」
こうして、赤ちゃんの名前は、正式に『アイちゃん』に決定しました。
マナ達がアイちゃん誕生の朗報に沸いていたころ、ジコチュートリオの一人、マーモに悲報が舞い込みました。
深夜にイーラがボーリングを「ガコンガコン」とやる所為で、マーモの珠の肌に『吹き出物』が。
ニキビじゃなくて、吹き出物。どうやらマーモは、意外と若くない様です。20代後半位でしょうか。
お肌の曲がり角に、寝不足は大敵。そんなマーモの熱弁を無視し、再び眠り出すイーラ。
そのジコチューさに腹を立て、マーモはイーラの顔にペンで落書きをし、苛立ちを紛れさせる為に人々を襲うことにしました。
そんな理由で人々を襲うなんて、マーモも結構、ジコチューです。他人のことをとやかく言えません。
イーラとマーモの遣り取りを見ていると何となく、2人が仲の悪い姉弟の様に見えて来ました。
今後、2人の関係性が改善されることはあるのでしょうか?
マーモによると、ベールは先の戦闘から戻って来ていない様です。
きっと、失われたジャネジーを回復する為に、『ジャネジー温泉』みたいな施設に行っているのだと思います。
ジャネジーを回復したベールは、どんな方法でマナ達に逆襲するのでしょうか?
今度マナ達と対峙するとき、べーるにはもう、油断は無い筈です。マナ達の苦戦が予想されます。
次の対ベール戦は、7話以上に激しくなるでしょう。
「まこぴー、こんにちは。わたし、アイちゃんでちゅー。よろちくね。」「アーイっ!」
アイちゃんを愛でながら、赤ちゃん口調で赤ちゃんの名前がアイちゃんに決まったことを真琴に伝えるマナ。
アイちゃんの愛くるしさを見て、またメロメロになる真琴。
でも、その姿をマナ達に見られるのが恥ずかしくて、顔を背けてしまいましました。
「あ~!可愛い~!こちらこそ、よろしく~!!」「――って、真琴は思ってるビィ!」
「ちょっと、ダビィ!」
ダビィに本音を語られて、頬を染めながら抗議する真琴。
この2人の遣り取りを見て、キュアミューズ(調辺アコ)とドドリーの遣り取りを思い出しました。
パートナーに本音をバラされる位、気恥ずかしいことはありません。
一刻も早く、素直になった方が真琴の為になるでしょう。
「そっかあ~!まこぴーもアイちゃんにメロメロなんだね。可愛いよねぇ!キュンキュンしちゃうよね~!」
「――抱っこする?」
マナにアイちゃんを抱っこすることを勧められた瞬間、心から嬉しそうな表情に変わった真琴。
その姿を、ニヤニヤした顔で見守るダビィ。
「…結構よ!」「やれやれダビィ…。」
照れ隠しに意地を張ってしまい、マナの申し出を断ってしまった真琴。
その様子を見て、溜息を吐くダビィ。
「こんにちは、お嬢さん。初めまして。ジョー岡田です。」
マナ達の前で初めて名乗った、謎のお兄さん・ジョー岡田。
しかし六花は、「それ本名?」と、何処か懐疑的です。
ジョーが日系外国人なら、何の不自然もありませんが、これまでの彼の言動を振り返ると、六花の疑いも仕方ないのかも知れません。
一方、昨日はジョーに会う前に帰ってしまった真琴は、彼の言動を疑う前にまず、本題をぶつけることにしました。
「トランプ王国の王女様の行方について、何かご存じありませんか?」
ジョーがトランプ王国の関係者である可能性を、微塵も疑っていない。寧ろ、それを違う余裕すらない。
真琴は、真剣な眼差しで、ジョーを見詰めました。
詰め寄る真琴に、「ああ!王女様!」と、心当たりのありそうな口調で答えるジョー。
「知ってるんですか!?」ジョーに詰め寄る真琴。
敬愛するアンジュ王女の手掛かりを、早速知ることが出来るかも知れない。
真琴の胸に、希望が膨らみました。しかし、ジョーは意外な返答をしました。
「女の子は皆、お姫様だからね。君も、君達皆が、いわば王女様さ!」
真琴の手を取り、王族に接する様に跪くジョー。
その姿を見て、唖然とする真琴達。特にマナは、少し顔が引き攣っています。
余り物事に動じないマナも、流石にこれには面食らった様です。
「悪いけど、僕はこれから用事があるんだ。アイちゃんのお世話、ヨロシクねっ!」
マナ達にウインクを飛ばし、あっさりと去って行くジョー。
4人はどうやら、彼に上手く躱された様です。
ジョーの申し出を引き受けて、早速、アイちゃんの散歩に出掛けるマナ達。
「また、面倒事を引き受けて…。」六花がぼやいていると突然、マナに抱かれたアイちゃんが泣き出しました。
「ほら、高いたかーい!」「――って高過ぎる~!!」
アイちゃんはマナの手を離れ、空高く舞い上がってしまいました。
慌ててアイちゃんを追い掛ける、シャルル達。
こうしてマナ達は、『野外でアイちゃんを高い高いしない』ということを学びました。
公園でミルクを与えても欲しがらず、泣き止まないアイちゃん。
「ご飯じゃないなら、オムツかも。」六花はレースのハンカチを下に敷き、アイちゃんのオムツを確かめました。
しかし、オムツは濡れていませんでした。
「ど、どうすれば…!?」泣き止まないアイちゃんの姿を見て、狼狽える真琴。
マナ達の後ろからアイちゃんの様子を窺っている姿から、何となくですが、真琴もアイちゃんのお世話がしたいのだと思いました。
「そうだ!子守唄を歌おう!」『『ううっ…!』』
マナが子守唄を歌おうとした瞬間、六花とありすの表情が恐怖に引き攣り、すかさず避難。
耳を塞いで、何かに備えようとしていました。
何事にも動じないありすでさえ恐れる、この事態。とんでもないことが起こる予兆かも知れません。
「ねーむれー!ねーむれー!!」
マナから発せられたのは、歌声では無く、怪音波でした。
日本一有名なガキ大将・ジャイアンを彷彿させるその歌声に、流石の真琴も表情を引き攣らせました。
「酷いビィ~!!」マナの怪音波を間近で受け、目を回すダビィ。
木々に止まっていた鳥でさえ逃げ出す歌声を聴き、アイちゃんは更に大泣きしてしまいました。
六花曰く、『寝た子も起きちゃう子守唄』。ありす曰く、『本人に自覚なし』。
何でも標準以上に熟す万能選手・マナの、意外な弱点。ジャイアンの歌と同様、取扱注意の様です。
「うるさいなぁ…。気持ち良く寝てたのに…。」
マナ達の騒動が原因で、ベンチで寝ていたサラリーマンが目を覚ましてしまいました。
「俺の貴重な昼休みが、台無しじゃねえか…。」
まだ寝ていられる時間なのに…と、腕時計を見ながら不満を漏らすサラリーマン。
しかし、「赤ちゃんが泣くのは仕方ないか…。」と思い直し、欠伸をかみ殺しながら、その場を立ち去ることにしました。
『眠っちゃえばいいじゃない』
サラリーマンの未練を呼び戻す様な、マーモの囁き。
次の瞬間、サラリーマンはマーモにプシュケーを奪われ、ジコチューにされてしまいました。
「もっと寝ていたい」という、サラリーマンの未練から生まれたのは、羊の姿をしたジコチュー。
睡眠欲を具現化しただけでは攻撃力が無さそうですが、一体、どんな攻撃をくりだすのでしょうか?
「きゅ、きゅ…。」突然の出来事に怯え、マナの胸にしがみ付くアイちゃん。
マナはアイちゃんを安心させる為に、「絶対に守るから!」と宣言し、アイちゃんを物陰に避難させました。
そしてマナ達は、アイちゃんを守る為に、プリキュアに変身しました。
一見、戦闘能力の無いかと思われたジコチュー。しかし、思い掛けない方法で、キュアハート達に攻撃を仕掛けました。
「羊が一匹。羊が二匹…。」
自らを八つ身分身させた後、地中から柵を出したジコチュー。
そして、ジコチューが柵を飛ぶ度に睡眠波が発生し、4人を眠りに誘いました。
眠ってしまっては、敵の思う壷。頬っぺたを叩き、何とか眠らない様に頑張るキュアハート達。
しかし、敵の攻撃に屈してしまい、眠りに落ちそうになりました。
その隙を突きタックルを仕掛け、プリキュアを吹き飛ばすジコチュー。
「このっ!」気力を振り絞り、立ち上がろうとするキュアハート。
しかし、ジコチューの放つ睡眠波を浴び続け、遂に眠りに落ちてしまいました。
攻撃力が皆無かと思われたジコチュー。
しかし、敵を眠らせた後に攻撃すると言うとんでもない手段で、プリキュアに対抗。
その結果、キュアハート達は為す術無く、倒されてしまいました。
4人が眠っている隙に止めを刺せば、ジコチュー側の完全勝利。
ジコチューから発せられるジャネジーが大量に回収出来れば、キングジコチューが復活してしまいます。
しかし、彼等の思惑は、意外な所から瓦解することになります。
「うわああああん!!」
倒れるキュアハート達の姿を見て号泣する、アイちゃん。
その泣き声を鬱陶しく感じたマーモは、ジコチューに命じ、アイちゃんを眠らせようと試みました。
しかし何故か、アイちゃんに攻撃は通じず、アイちゃんは泣き止みませんでした。
「ジコチュー!しっかりやりなさいよ!」「煩いんだメェ~!!」
マーモに命令されたことに腹を立て、マーモをも眠らせてしまったジコチュー。
これでもう、彼の行く手を阻む者は誰も居ません。
なおも泣き続けるアイちゃんに対し、タックルを仕掛けるジコチュー。
しかし、プリキュア達はまだ、目を覚ます気配がありません。
「ねっころべえええええ!!」アイちゃんに迫る、ジコチューの恐怖。
その瞬間、アイちゃんの秘められた力が発動しました。
「きゅぴらっぱ~!!!!!」
アイちゃんが叫んだ瞬間、胸のハートのアップリケが輝き出し、キュアハート達を照らしました。
「この光は?」「もしかして、アイちゃんが!?」
アイちゃんの力によって目覚めることが出来たことを悟った、プリキュア達。
泣き止んだアイちゃんを助け出そうと駆け寄ろうとしますが、敵の攻撃はまだ続行していました。
「アイちゃん…。」
ジコチューに囲まれて泣いているアイちゃんを助けようとする、キュアハート。
しかし、敵の睡眠波の威力の強さに、再び眠りに就こうとしていました。
次の瞬間――!
「起きなさーい!!!!!」
眠りそうになったキュアハートの頬を、平手打ちで挟むキュアソード。
「『ママのマナ』なんでしょ!?アイちゃんを守る…って、約束したんでしょ!だったら…!何が何でも…絶対に負けるなぁ…。」
力を使い果たし、眠りそうになるキュアソード。
自分に喝を与えてくれたキュアソードの為に、今度はキュアハートが励ます番です。
「ソードこそ!本当は、アイちゃんが可愛くてしょうがないんでしょ!だったら…眠気なんかに、負けるなああ!!!!!」
眠りそうになるキュソードの肩を掴み、必死に揺さ振るキュアハート。
「解ってるわよ!私達が守らないで、誰が守るのよ!」
キュアハートの必死の訴えに応える様に、キュアソードもまた、キュアハートの肩を揺さ振りました。
「絶対に守るよ!私達の手で!」「うん!!」
完全に目を覚まし、お互いの顔を見詰めながら気合を入れる2人。
その様子を寝惚け眼で眺めていたキュアダイヤモンドとキュアロゼッタも、お互いの頬をつねり、目を覚ましました。
「アイちゃんを!ウチの子を泣かせたら、承知しないんだからっ!!!!!」
アイちゃんを悲しませたジコチューに対し、怒りを爆発させるキュアハート。
此処から、アイちゃんを守る為の『4人のママ』の反撃開始です。
四つんばいで逃げ惑うアイちゃんに襲い掛かるジコチュー達を、ダイブキックで蹴散らすキュアハートとキュアソード。
その隙にキュアロゼッタがアイちゃんを抱え、安全な場所に避難させました。
「ああっ!またっ!!」
プリキュアの攻撃を受けたにも拘らず、攻撃をを仕掛けるつもりのジコチュー。
柵の上を羊が1匹・2匹と飛び越え、再度睡眠波を放とうとしました。
「羊が、さ…。」「328万5945匹~!!!!!」
3匹目の羊が飛ぼうとした途端、機転を利かせて出鱈目な数字を叫ぶキュアダイヤモンド。
「え?3百2じゅう…ええええ!?」
自分が次に数える数字が解らなくなり、混乱するジコチュー達。
その隙を突き、キュアソードが、ホーリーソードで柵を破壊。
飛び越える柵が無くなり、ジコチュー達は号泣してしまいました。
「あなたに届け!マイ・スイートハート!」
プリキュア達の活躍で、プシュケーを取り戻したサラリーマンは気力と体力を回復し、明るい表情で公園を後にしました。
そして、この戦いは、敵であるマーモにも、意外な効果を与えていました。
「うわぁ~!!治ってるぅううう!!!」
寝不足が解消され、吹き出物が消えたマーモは大喜び。
プリキュアに敗北した悔しさも忘れ、満足そうな表情で、その場を去りました。
「何で嬉しそうシャル?」「さあ?」
マーモが喜んでいる理由がさっぱり解らない、マナ達。
「まこぴー。有難うね。『負けるなー!』って、ビシって言ってくれて。何か、すごく嬉しかった!」
マナから感謝の言葉を聞いた瞬間、真琴の表情が明るくなりました。
そして、親しげにマナ達に見詰められ、安らいだ笑顔を見せる真琴。
パートナーの微笑みを見て、心から嬉しそうなダビィ。
この光景はきっと、ジコチュー達との戦いが始まってからずっと、ダビィが見たかった光景なのでしょう。
戦いが終わり疲れたのか、眠そうなアイちゃん。その姿を見て、子守唄を歌おうと張り切るマナ。
次の瞬間、真琴以外は全員、その場から退避しました。
「私に任せて。」
マナの腕からアイちゃんを受け取り、優しく抱きながら、子守唄を歌う真琴。
真琴の優しい歌声を聴いて、アイちゃんは安らいだ表情で眠りに就きました。
「寝ましたね。」「流石、まこぴー!」真琴の歌声に感激するマナ。
「マナ。あなたは、歌のレッスンが必要よ。」
「そうかなぁ…。はっ!まこぴー!今、『マナ』って呼んだよね!?」
真琴が心を開いて名前で呼んでくれたことに気付き、感激の声を上げるマナ。
「そうだっけ?」照れ隠しにとぼけて見せる真琴。
「呼んだよ!初めて呼んでくれた!!ねぇ!もう一回!!」
「「しーっ!!」」
感激の余り大声を上げるマナを窘める、六花とありす。
その様子を見て微笑む、真琴。
不思議な赤ちゃん・アイちゃんを通じて、新たな想い出を紡いだマナ達。
マナ達の輪の中にはもう、真琴も一緒です。
これからはきっと、真琴の表情が寂しさで曇ることは無いでしょう。
そして次回予告。
アイちゃんを育てることになったマナ達ですが、学校生活があるので、常にアイちゃんと一緒には居られません。
其処で、シャルル達妖精陣が、アイちゃんの子守りを買って出る様です。
しかし、予告映像を観る限り、アイちゃんにランスの耳が齧られたり、中学校で大騒動を引き起こしたりと、一筋縄ではいかない様です。
妖精は4人揃っていたとしても、大貝第一中学のプリキュアは、マナと六花の2人です。
ありすと真琴を欠いて、一体どうやってアイちゃんを子守りするのでしょうか?
マナ達の『アイちゃん育児奮闘記・第2話』。
一体、どんな騒動になるのか、とても楽しみです。
※マナ達がアイちゃんを可愛がっている姿を見て、弟妹が赤ちゃんだったころを思い出しました。
ミルクの温度管理に注意したり、男女差のオムツの替え方(お尻の拭き方)等、色々と苦労した覚えがあります。
マナ達は、これからどうやって、アイちゃんを育てるのでしょうか?
また、アイちゃんの正体は、アンジュ王女なのでしょうか?
アイちゃんの育児奮闘記の側面を持ったこれからの展開が、凄く楽しみです。
4人はアンジュ王女の手掛かりを見付ける為に、キュアラビーズをくれた謎のお兄さんに会うことに。
お兄さんの経営するアンティークショップ『ソリティア』を訪問する、マナ達。
しかし、お兄さんは不在で会うことは出来ませんでした。
ソリティア内の小さな机の上に置かれた、謎の卵。
卵から孵化した、謎の赤ちゃん・アイちゃん。
「はじめまして!ママのマナですよ~!」
生まれたてのアイちゃんの愛くるしさに魅了されたマナは、アイちゃんのお母さんになることに。
こうして始まった、マナ達の『アイちゃん育児奮闘記』。
その第一幕の顛末は――?
「あっ!剣崎真琴だ!」「この歌、好き~!」「私も~。」「良いよねぇ~。」
『Yotsuba PLAZA』に設置されたモニターに流れる真琴の歌う映像を観ながら、真琴への憧れを語る2人の少女。
物陰に隠れ、2人をやり過ごす真琴。正体がバレない様に変装中です。
『変装は穏やかに』(※参考文献:『アイカツ!』22話)というアイドルの格言を守る様に、大きな帽子(キャスケット?)を被りつつ、赤縁の眼鏡を掛ける真琴。
しかし、隠そうにも隠し切れない真琴のアイドルオーラを察知した人物が居ました。
「ま~こ~ぴ~!お待たせ~!!」
背後からの声に驚いた真琴が振り返ると、其処には目を輝かせたマナの姿が。
「本日はお日柄も良く、待ち合わせ日和だね~。」と、上機嫌のマナ。
真琴に会えた嬉しさでおかしなテンションになり、クルクルと回っています。
「だってだってぇ~!あの、まこぴーが…!此処に居るんだよぉおお!!」
六花にテンションの高さを窘められても、更に止まらないマナの暴走。
「剣崎さんが、リアクションに困るって言ってるの!」
真琴のことを名前で呼ばずに、苗字で呼ぶ六花。まだ何処か、真琴に対する距離がある様です。
これは近々、六花と真琴が心を通わせるイベントが起きるフラグでしょう。
「マナちゃんは、真琴さんとお友達になれたことが、嬉しくて仕方ないのですよ。」「えっ?」
マナのテンションの高さに戸惑う真琴に、マナの気持ちを代弁するありす。
ありすの言葉を聞き、表情を柔らかくした真琴。
「そうなの~!嬉しくて、キュンキュンしまくりなの~!」
「どうどう!ちょっと落ち着いて!」
更におかしいテンションになるマナにツッコみを入れる、六花。
真琴はその様子を、少し寂しそう表情で眺めていました。
「此処ね。あなた達にラビーズを渡した人が居るのは…。」
キュアラビーズをくれた謎のお兄さんの経営するアンティークショップ・『ソリティア』に到着したマナ達。
お兄さんに話を訊けば、アンジュ王女の手掛かりを得ることが出来るかも知れない。
真琴の胸に、期待感が広がります。
「名前は?」「名前…?何だっけ??」「「さあ?」」
ソリティアの玄関先で、謎のお兄さんの名前を訊く真琴。
しかし意外にも、マナ達は彼の名前を知りませんでした。
ありすがお兄さんの名前を知らないと言うことは、四葉財閥の技術力を以てしても、お兄さんの名前は調べ切れなかったことを意味します。
ますます、お兄さんの謎が深まりました。
「こんにちは~!お兄さーん。マナでーす!」元気良く店内に入る、マナ。六花達も、続いて入店。
しかし、お兄さんは留守なのか、姿を表しませんでした。
「わぁ~!ラビーズが一杯!」
キュアラビーズが沢山収納されたケースを見て、歓声を上げるマナ。
きっとこれも、『販促品』なのでしょう。
その直後、真琴がナフキンが被せられた丸テーブルの前を通り過ぎようとすると、ナフキンの下の何かが、真琴に呼び掛ける様に動き出しました。
テーブルの上の物体の謎の動きに気付き、顔を近付ける真琴。
「何か、気になることあった?」
マナが真琴に話し掛けた瞬間、2人を待っていたかの様にひとりでにナフキンが外れました。
そして、2人の目の前に、ハートの模様を持った巨大な卵が姿を表しました。
「おおおおっ!大きい卵だぁ!!」「オムライスにしたら、10人前は出来るでしょうか?」
卵の大きさに目を輝かせるマナと、呑気な様子のありす。
「オムライス…?」「いやいや!卵じゃないでしょ?ダチョウの卵だって、これ位よ。」
ありすの突拍子の無い言葉に驚く、真琴。思わずツッコミを入れる六花。
それにしても、大きな卵です。オムライス10人前どころか、100人前位は賄えそうです。
「恐竜の卵かも知れないよ!エイリアンの卵とか!?」「まさかぁ…。」
マナの予想を軽く受け流す、六花。しかしこの直後、誰も想像していなかった事態が起こります。
「おーい。出ておいで。」マナが卵を突いた瞬間、卵全体にヒビが入り、卵が輝き始めました。
そして卵の殻を破り、「きゅぴ~!」という声と共に、赤ちゃんが誕生。
「きゅぴ~?」腕を振りながら、笑顔を振り撒く赤ちゃん。その姿をじっと見詰める、マナ。
「生まれた…。」「赤ちゃんの卵でしたね。」「…。」「嘘…?」
赤ちゃんを見詰めながら、それぞれのリアクションをするマナ達。
「きゅぴ…?あ~い!」マナ達に向かって、再び笑顔を振り撒く赤ちゃん。
その瞬間、マナの母性本能が爆発しました。
「か…!可愛いいい!!!」
生まれたての赤ちゃんを抱き、頬ずりするマナ。
突然の出来事に、狼狽える六花。
その直後、赤ちゃんに羽が生えて跳ぶことが出来ることを知ると、更に混乱してしまいました。
一方ありすは、卵生の赤ちゃんを珍しがり、呑気に喜んでいました。
そして、真琴の反応は――?
「ねえ?それより、お店のお兄さんは?」
この時点では冷静だった、真琴。しかし、その直後、思い掛けない一面を見せてくれました。
パタパタと飛びながら、真琴に近付く赤ちゃん。
そして、「きゅぴ!」と赤ちゃんが微笑んだ瞬間、マナと同様に赤ちゃんにメロメロに。
その様子をマナ達に見られて、恥ずかしげに俯く姿が、微笑ましかったです。
「私が、ママのマナですよ~。」
赤ちゃんがマナに懐いた理由が、『刷り込み』と同じ現象だというありすの説明を聞き、赤ちゃんのママになることを決意したマナ。
早速、赤ちゃんを『高い高い』して、可愛がっています。
一方、六花は、ツッコミ所の多い事態に付いて行けず、頭を抱えていました。
「ダビィ!」「時間よ、真琴。」
突然DBの姿に変身し、手首の時計を見るダビィ。
まだアンジュ王女の手掛かりを掴んでいませんでしたが、真琴にはまだ仕事の予定がありました。
「まこぴー。もう行っちゃうの?」「ええ。それじゃ…。」
寂しそうな口調で去る真琴を、名残惜しそうな表情で見詰めるマナ。
真琴と余り話が出来なかった寂しさに、思わず溜息を吐きました。
「その溜息は、王女様の情報を聞き出せなかった所為?」
移動中の車内で溜息を吐く真琴に問う、ダビィ。
「明日にも出直せば良いじゃない?」と言う真琴に、「溜息の理由は?」と更に質問しました。
「あの子達、仲が良いんだなぁ…って。あの3人は、昔からの友達。でも、私は違う…。」
マナ達3人が共に過ごした時間に、自分が含まれていないことを、寂しく感じている真琴。
そんな彼女に、「素直になれば良いのよ。」と助言するダビィ。
※マナ達と別れるシーンから此処までのシーンで、真琴は自分が感じている寂しさを、少しだけ示す様になりました。
何処か思い詰めていた印象がした以前と違い、真琴が自分の感情に素直になりつつある傾向だと思いました。
「あばばばば~!」赤ちゃんをあやすマナ。しかし突然、赤ちゃんがぐずり出しました。
マナ達が赤ちゃんの右手を見ると、其処には哺乳瓶のマークが入ったキュアラビーズが握られていました。
その様子を見て、赤ちゃんがトランプ王国の関係者だと推測したシャルル達。
しかし、その詳細は解りませんでした。
「うわあああん!」お腹が空いて泣き出した赤ちゃんの為に、入手したてのキュアラビーズを使うマナ。
ラビーズは哺乳瓶に変化し、マナは赤ちゃんにミルクを与えました。
満腹になり、満足そうな表情の赤ちゃん。
六花は、小児科医の母から学んだ知識で、マナに授乳後の赤ちゃんの背中をトントンと叩いて、げっぷを出させることを助言しました。
「良いげっぷだね!」
赤ちゃんのげっぷした姿を見てホッとしていたマナ達の傍から、突然お兄さんの声が。
大慌てでそれぞれのパートナーと赤ちゃんを抱きかかえ、お兄さんと距離を取るマナと六花。
「こんにちは。お邪魔しております。」慌てる2人に対して、冷静に対処するありす。
きっと、不測の事態には慣れているのでしょう。
「やあ。皆揃って、どうしたのかな?」
爽やかな笑顔を振り撒き、マナ達に語り掛けるお兄さん。
そんな彼に、「どうしたもこうしたも!」と、卵と赤ちゃんの関係性を説明する様に詰問する六花。
マナやありすと違い、六花はまだ、お兄さんに警戒心を抱いている様です。
「この子。あの卵から生まれたんですよ?」
「僕の言えることは…。」マナの報告を受け、思案顔のお兄さん。
「赤ちゃんの名前を決めなきゃね!」「ズコっ!」
お兄さんの的確だけどズレた発言に、思わずズッコケる六花。
それにしても、まさか六花の口から『ズコっ!』が出るとは。藤子不二雄作品のファンなのでしょうか?
六花の趣味の守備範囲に、興味が湧きました。
「何が良いかな?」と、マナが言った途端、「アイ、アイ!」と、両手を振りながら笑顔で応える赤ちゃん。
「アイアイ言ってますから、『アイちゃん』で如何でしょう?」
赤ちゃんの発した言葉を尊重して、『アイちゃん』の名前を提案したありす。
ありすの提案した名前を、「キュンキュン来る名前だよ!」と、絶賛するマナ。
「そんないい加減な!」と、安直な名付をする2人に反論する六花。
しかし、当の本人が飛びながら喜んでいる姿を見て、六花も納得せざるを得ませんでした。
何となくですが、六花が母親になったら、子供の名前に良い意味を持たせる為に、あれこれと悩むと思いました。
それでもきっと、近年増えているDQNネームではなく、割と古風な良い名付けをする気がします。
「アイちゃんに決まりー!」「アイ~!」
こうして、赤ちゃんの名前は、正式に『アイちゃん』に決定しました。
マナ達がアイちゃん誕生の朗報に沸いていたころ、ジコチュートリオの一人、マーモに悲報が舞い込みました。
深夜にイーラがボーリングを「ガコンガコン」とやる所為で、マーモの珠の肌に『吹き出物』が。
ニキビじゃなくて、吹き出物。どうやらマーモは、意外と若くない様です。20代後半位でしょうか。
お肌の曲がり角に、寝不足は大敵。そんなマーモの熱弁を無視し、再び眠り出すイーラ。
そのジコチューさに腹を立て、マーモはイーラの顔にペンで落書きをし、苛立ちを紛れさせる為に人々を襲うことにしました。
そんな理由で人々を襲うなんて、マーモも結構、ジコチューです。他人のことをとやかく言えません。
イーラとマーモの遣り取りを見ていると何となく、2人が仲の悪い姉弟の様に見えて来ました。
今後、2人の関係性が改善されることはあるのでしょうか?
マーモによると、ベールは先の戦闘から戻って来ていない様です。
きっと、失われたジャネジーを回復する為に、『ジャネジー温泉』みたいな施設に行っているのだと思います。
ジャネジーを回復したベールは、どんな方法でマナ達に逆襲するのでしょうか?
今度マナ達と対峙するとき、べーるにはもう、油断は無い筈です。マナ達の苦戦が予想されます。
次の対ベール戦は、7話以上に激しくなるでしょう。
「まこぴー、こんにちは。わたし、アイちゃんでちゅー。よろちくね。」「アーイっ!」
アイちゃんを愛でながら、赤ちゃん口調で赤ちゃんの名前がアイちゃんに決まったことを真琴に伝えるマナ。
アイちゃんの愛くるしさを見て、またメロメロになる真琴。
でも、その姿をマナ達に見られるのが恥ずかしくて、顔を背けてしまいましました。
「あ~!可愛い~!こちらこそ、よろしく~!!」「――って、真琴は思ってるビィ!」
「ちょっと、ダビィ!」
ダビィに本音を語られて、頬を染めながら抗議する真琴。
この2人の遣り取りを見て、キュアミューズ(調辺アコ)とドドリーの遣り取りを思い出しました。
パートナーに本音をバラされる位、気恥ずかしいことはありません。
一刻も早く、素直になった方が真琴の為になるでしょう。
「そっかあ~!まこぴーもアイちゃんにメロメロなんだね。可愛いよねぇ!キュンキュンしちゃうよね~!」
「――抱っこする?」
マナにアイちゃんを抱っこすることを勧められた瞬間、心から嬉しそうな表情に変わった真琴。
その姿を、ニヤニヤした顔で見守るダビィ。
「…結構よ!」「やれやれダビィ…。」
照れ隠しに意地を張ってしまい、マナの申し出を断ってしまった真琴。
その様子を見て、溜息を吐くダビィ。
「こんにちは、お嬢さん。初めまして。ジョー岡田です。」
マナ達の前で初めて名乗った、謎のお兄さん・ジョー岡田。
しかし六花は、「それ本名?」と、何処か懐疑的です。
ジョーが日系外国人なら、何の不自然もありませんが、これまでの彼の言動を振り返ると、六花の疑いも仕方ないのかも知れません。
一方、昨日はジョーに会う前に帰ってしまった真琴は、彼の言動を疑う前にまず、本題をぶつけることにしました。
「トランプ王国の王女様の行方について、何かご存じありませんか?」
ジョーがトランプ王国の関係者である可能性を、微塵も疑っていない。寧ろ、それを違う余裕すらない。
真琴は、真剣な眼差しで、ジョーを見詰めました。
詰め寄る真琴に、「ああ!王女様!」と、心当たりのありそうな口調で答えるジョー。
「知ってるんですか!?」ジョーに詰め寄る真琴。
敬愛するアンジュ王女の手掛かりを、早速知ることが出来るかも知れない。
真琴の胸に、希望が膨らみました。しかし、ジョーは意外な返答をしました。
「女の子は皆、お姫様だからね。君も、君達皆が、いわば王女様さ!」
真琴の手を取り、王族に接する様に跪くジョー。
その姿を見て、唖然とする真琴達。特にマナは、少し顔が引き攣っています。
余り物事に動じないマナも、流石にこれには面食らった様です。
「悪いけど、僕はこれから用事があるんだ。アイちゃんのお世話、ヨロシクねっ!」
マナ達にウインクを飛ばし、あっさりと去って行くジョー。
4人はどうやら、彼に上手く躱された様です。
ジョーの申し出を引き受けて、早速、アイちゃんの散歩に出掛けるマナ達。
「また、面倒事を引き受けて…。」六花がぼやいていると突然、マナに抱かれたアイちゃんが泣き出しました。
「ほら、高いたかーい!」「――って高過ぎる~!!」
アイちゃんはマナの手を離れ、空高く舞い上がってしまいました。
慌ててアイちゃんを追い掛ける、シャルル達。
こうしてマナ達は、『野外でアイちゃんを高い高いしない』ということを学びました。
公園でミルクを与えても欲しがらず、泣き止まないアイちゃん。
「ご飯じゃないなら、オムツかも。」六花はレースのハンカチを下に敷き、アイちゃんのオムツを確かめました。
しかし、オムツは濡れていませんでした。
「ど、どうすれば…!?」泣き止まないアイちゃんの姿を見て、狼狽える真琴。
マナ達の後ろからアイちゃんの様子を窺っている姿から、何となくですが、真琴もアイちゃんのお世話がしたいのだと思いました。
「そうだ!子守唄を歌おう!」『『ううっ…!』』
マナが子守唄を歌おうとした瞬間、六花とありすの表情が恐怖に引き攣り、すかさず避難。
耳を塞いで、何かに備えようとしていました。
何事にも動じないありすでさえ恐れる、この事態。とんでもないことが起こる予兆かも知れません。
「ねーむれー!ねーむれー!!」
マナから発せられたのは、歌声では無く、怪音波でした。
日本一有名なガキ大将・ジャイアンを彷彿させるその歌声に、流石の真琴も表情を引き攣らせました。
「酷いビィ~!!」マナの怪音波を間近で受け、目を回すダビィ。
木々に止まっていた鳥でさえ逃げ出す歌声を聴き、アイちゃんは更に大泣きしてしまいました。
六花曰く、『寝た子も起きちゃう子守唄』。ありす曰く、『本人に自覚なし』。
何でも標準以上に熟す万能選手・マナの、意外な弱点。ジャイアンの歌と同様、取扱注意の様です。
「うるさいなぁ…。気持ち良く寝てたのに…。」
マナ達の騒動が原因で、ベンチで寝ていたサラリーマンが目を覚ましてしまいました。
「俺の貴重な昼休みが、台無しじゃねえか…。」
まだ寝ていられる時間なのに…と、腕時計を見ながら不満を漏らすサラリーマン。
しかし、「赤ちゃんが泣くのは仕方ないか…。」と思い直し、欠伸をかみ殺しながら、その場を立ち去ることにしました。
『眠っちゃえばいいじゃない』
サラリーマンの未練を呼び戻す様な、マーモの囁き。
次の瞬間、サラリーマンはマーモにプシュケーを奪われ、ジコチューにされてしまいました。
「もっと寝ていたい」という、サラリーマンの未練から生まれたのは、羊の姿をしたジコチュー。
睡眠欲を具現化しただけでは攻撃力が無さそうですが、一体、どんな攻撃をくりだすのでしょうか?
「きゅ、きゅ…。」突然の出来事に怯え、マナの胸にしがみ付くアイちゃん。
マナはアイちゃんを安心させる為に、「絶対に守るから!」と宣言し、アイちゃんを物陰に避難させました。
そしてマナ達は、アイちゃんを守る為に、プリキュアに変身しました。
一見、戦闘能力の無いかと思われたジコチュー。しかし、思い掛けない方法で、キュアハート達に攻撃を仕掛けました。
「羊が一匹。羊が二匹…。」
自らを八つ身分身させた後、地中から柵を出したジコチュー。
そして、ジコチューが柵を飛ぶ度に睡眠波が発生し、4人を眠りに誘いました。
眠ってしまっては、敵の思う壷。頬っぺたを叩き、何とか眠らない様に頑張るキュアハート達。
しかし、敵の攻撃に屈してしまい、眠りに落ちそうになりました。
その隙を突きタックルを仕掛け、プリキュアを吹き飛ばすジコチュー。
「このっ!」気力を振り絞り、立ち上がろうとするキュアハート。
しかし、ジコチューの放つ睡眠波を浴び続け、遂に眠りに落ちてしまいました。
攻撃力が皆無かと思われたジコチュー。
しかし、敵を眠らせた後に攻撃すると言うとんでもない手段で、プリキュアに対抗。
その結果、キュアハート達は為す術無く、倒されてしまいました。
4人が眠っている隙に止めを刺せば、ジコチュー側の完全勝利。
ジコチューから発せられるジャネジーが大量に回収出来れば、キングジコチューが復活してしまいます。
しかし、彼等の思惑は、意外な所から瓦解することになります。
「うわああああん!!」
倒れるキュアハート達の姿を見て号泣する、アイちゃん。
その泣き声を鬱陶しく感じたマーモは、ジコチューに命じ、アイちゃんを眠らせようと試みました。
しかし何故か、アイちゃんに攻撃は通じず、アイちゃんは泣き止みませんでした。
「ジコチュー!しっかりやりなさいよ!」「煩いんだメェ~!!」
マーモに命令されたことに腹を立て、マーモをも眠らせてしまったジコチュー。
これでもう、彼の行く手を阻む者は誰も居ません。
なおも泣き続けるアイちゃんに対し、タックルを仕掛けるジコチュー。
しかし、プリキュア達はまだ、目を覚ます気配がありません。
「ねっころべえええええ!!」アイちゃんに迫る、ジコチューの恐怖。
その瞬間、アイちゃんの秘められた力が発動しました。
「きゅぴらっぱ~!!!!!」
アイちゃんが叫んだ瞬間、胸のハートのアップリケが輝き出し、キュアハート達を照らしました。
「この光は?」「もしかして、アイちゃんが!?」
アイちゃんの力によって目覚めることが出来たことを悟った、プリキュア達。
泣き止んだアイちゃんを助け出そうと駆け寄ろうとしますが、敵の攻撃はまだ続行していました。
「アイちゃん…。」
ジコチューに囲まれて泣いているアイちゃんを助けようとする、キュアハート。
しかし、敵の睡眠波の威力の強さに、再び眠りに就こうとしていました。
次の瞬間――!
「起きなさーい!!!!!」
眠りそうになったキュアハートの頬を、平手打ちで挟むキュアソード。
「『ママのマナ』なんでしょ!?アイちゃんを守る…って、約束したんでしょ!だったら…!何が何でも…絶対に負けるなぁ…。」
力を使い果たし、眠りそうになるキュアソード。
自分に喝を与えてくれたキュアソードの為に、今度はキュアハートが励ます番です。
「ソードこそ!本当は、アイちゃんが可愛くてしょうがないんでしょ!だったら…眠気なんかに、負けるなああ!!!!!」
眠りそうになるキュソードの肩を掴み、必死に揺さ振るキュアハート。
「解ってるわよ!私達が守らないで、誰が守るのよ!」
キュアハートの必死の訴えに応える様に、キュアソードもまた、キュアハートの肩を揺さ振りました。
「絶対に守るよ!私達の手で!」「うん!!」
完全に目を覚まし、お互いの顔を見詰めながら気合を入れる2人。
その様子を寝惚け眼で眺めていたキュアダイヤモンドとキュアロゼッタも、お互いの頬をつねり、目を覚ましました。
「アイちゃんを!ウチの子を泣かせたら、承知しないんだからっ!!!!!」
アイちゃんを悲しませたジコチューに対し、怒りを爆発させるキュアハート。
此処から、アイちゃんを守る為の『4人のママ』の反撃開始です。
四つんばいで逃げ惑うアイちゃんに襲い掛かるジコチュー達を、ダイブキックで蹴散らすキュアハートとキュアソード。
その隙にキュアロゼッタがアイちゃんを抱え、安全な場所に避難させました。
「ああっ!またっ!!」
プリキュアの攻撃を受けたにも拘らず、攻撃をを仕掛けるつもりのジコチュー。
柵の上を羊が1匹・2匹と飛び越え、再度睡眠波を放とうとしました。
「羊が、さ…。」「328万5945匹~!!!!!」
3匹目の羊が飛ぼうとした途端、機転を利かせて出鱈目な数字を叫ぶキュアダイヤモンド。
「え?3百2じゅう…ええええ!?」
自分が次に数える数字が解らなくなり、混乱するジコチュー達。
その隙を突き、キュアソードが、ホーリーソードで柵を破壊。
飛び越える柵が無くなり、ジコチュー達は号泣してしまいました。
「あなたに届け!マイ・スイートハート!」
プリキュア達の活躍で、プシュケーを取り戻したサラリーマンは気力と体力を回復し、明るい表情で公園を後にしました。
そして、この戦いは、敵であるマーモにも、意外な効果を与えていました。
「うわぁ~!!治ってるぅううう!!!」
寝不足が解消され、吹き出物が消えたマーモは大喜び。
プリキュアに敗北した悔しさも忘れ、満足そうな表情で、その場を去りました。
「何で嬉しそうシャル?」「さあ?」
マーモが喜んでいる理由がさっぱり解らない、マナ達。
「まこぴー。有難うね。『負けるなー!』って、ビシって言ってくれて。何か、すごく嬉しかった!」
マナから感謝の言葉を聞いた瞬間、真琴の表情が明るくなりました。
そして、親しげにマナ達に見詰められ、安らいだ笑顔を見せる真琴。
パートナーの微笑みを見て、心から嬉しそうなダビィ。
この光景はきっと、ジコチュー達との戦いが始まってからずっと、ダビィが見たかった光景なのでしょう。
戦いが終わり疲れたのか、眠そうなアイちゃん。その姿を見て、子守唄を歌おうと張り切るマナ。
次の瞬間、真琴以外は全員、その場から退避しました。
「私に任せて。」
マナの腕からアイちゃんを受け取り、優しく抱きながら、子守唄を歌う真琴。
真琴の優しい歌声を聴いて、アイちゃんは安らいだ表情で眠りに就きました。
「寝ましたね。」「流石、まこぴー!」真琴の歌声に感激するマナ。
「マナ。あなたは、歌のレッスンが必要よ。」
「そうかなぁ…。はっ!まこぴー!今、『マナ』って呼んだよね!?」
真琴が心を開いて名前で呼んでくれたことに気付き、感激の声を上げるマナ。
「そうだっけ?」照れ隠しにとぼけて見せる真琴。
「呼んだよ!初めて呼んでくれた!!ねぇ!もう一回!!」
「「しーっ!!」」
感激の余り大声を上げるマナを窘める、六花とありす。
その様子を見て微笑む、真琴。
不思議な赤ちゃん・アイちゃんを通じて、新たな想い出を紡いだマナ達。
マナ達の輪の中にはもう、真琴も一緒です。
これからはきっと、真琴の表情が寂しさで曇ることは無いでしょう。
そして次回予告。
アイちゃんを育てることになったマナ達ですが、学校生活があるので、常にアイちゃんと一緒には居られません。
其処で、シャルル達妖精陣が、アイちゃんの子守りを買って出る様です。
しかし、予告映像を観る限り、アイちゃんにランスの耳が齧られたり、中学校で大騒動を引き起こしたりと、一筋縄ではいかない様です。
妖精は4人揃っていたとしても、大貝第一中学のプリキュアは、マナと六花の2人です。
ありすと真琴を欠いて、一体どうやってアイちゃんを子守りするのでしょうか?
マナ達の『アイちゃん育児奮闘記・第2話』。
一体、どんな騒動になるのか、とても楽しみです。
※マナ達がアイちゃんを可愛がっている姿を見て、弟妹が赤ちゃんだったころを思い出しました。
ミルクの温度管理に注意したり、男女差のオムツの替え方(お尻の拭き方)等、色々と苦労した覚えがあります。
マナ達は、これからどうやって、アイちゃんを育てるのでしょうか?
また、アイちゃんの正体は、アンジュ王女なのでしょうか?
アイちゃんの育児奮闘記の側面を持ったこれからの展開が、凄く楽しみです。
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