
スイートプリキュア♪・48話『ラララ~♪世界に響け、幸福のメロディニャ!』感想
本当に、何と書けば良いのか…。本当に迷いました。
自分の拙い文章で、どう表現すれば、今の気持ちが伝わるのか…?
結局解らないので、今回も、体裁を整えずに、ありのままに感じた事を書こうと思います。
この感動が、少しでも伝われば幸いです。
今はただ、感謝の気持ちで一杯です。
自分の拙い文章で、どう表現すれば、今の気持ちが伝わるのか…?
結局解らないので、今回も、体裁を整えずに、ありのままに感じた事を書こうと思います。
この感動が、少しでも伝われば幸いです。
※こんなにも心温まる最終回を観る事が出来て、本当に嬉しかったです。ノイズの深い悲しみを癒し、笑顔を齎した響達。しかし、ハミィが居ない事に気付く。
その直後、ノイズが消えた場所から、『伝説の楽譜』に守られたハミィが現れ、響達は胸を撫で下ろす。
最後の力を振り絞り、散らばった全ての音符を浄化し、『伝説の楽譜』に収めたハミィ。
『幸福のメロディ』が完成し、満ち足りた表情を見せるハミィ。しかし…。
いつも、響達の傍にて、笑顔を振りまいたハミィ。
でも、今は力尽き、いつ目覚めるか解らない――。
「ねぇ、エレン?歌ってよ。ハミィに届く様に。」
響に促され、深い眠りにつき目覚めないハミィの為に、歌うエレン。
やがて、その歌声は、響達の心をハミィの心へと誘う。
果たしてハミィは、響達の呼び掛けに応じて目を覚まし、『幸福のメロディ』を歌う事が出来るのだろうか?
そして、『幸福のメロディ』は、世界に何を齎すのだろうか?
今はただ、感謝の気持ちで一杯です。
『戦闘の無い最終回』というのは、思っていたより遥かに素晴らしいモノでした。
響達が、これまでの戦いを通じて、どうやって絆を深めたのか。また、その絆の深さがどれ程のモノかが、きっちりと描けていたと思います。
ノイズの深い悲しみを癒したものの、いつも笑顔で傍に居る筈のハミィが居なくて、慌てる響達。
その直後、『伝説の楽譜』に守られたハミィが姿を現した瞬間、4人は一斉に、空を見上げました。
そして、ハミィが最後の力を振り絞り、「ニャ…ニャ…プ…ニャプ~!」と、消え入りそうな声で音符を浄化した瞬間、涙腺が緩くなりました。
「音符が全部…集まった…ニャ!」
自分の限界を超えているのにも拘わらず、音楽が楽しいモノだと人々とノイズに伝える為に、最後の力を振り絞るハミィ。
普段は『天然ボケの子猫ちゃん』なんて呼ばれているハミィが、どれだけ懸命に使命を果たそうとしていたのかが、この一言に凝縮されていました。
もし、隣で妹が観ていなかったら、きっと『決壊』していたでしょう。
満ち足りた表情で、『幸福のメロディ』の完成を確認し、そのまま気を失い、緩やかに落下するハミィ。
その瞬間、『メイジャー三銃士』の姿のバスドラ達が、地面に落下。
正直、3人が砕け散っていないか不安でしたが、何とか無事でした。
そして、3人の無事を確認する様に、ハミィが地上に降りた瞬間、響達は必死に駆け寄ります。
「ハミィ!ハミィ!!」
「しっかりして!ハミィ!!――ハミィ~!!!!」
響達の必死の呼び掛けにも、全く応えないハミィ。
それから、一日が過ぎ――。
半壊した調べの館で、未だに目覚めないハミィを心配している響達。
パイプオルガンの加護により無事だったカップケーキを、皆に配る響。
カップケーキ同様に無事だったギターのチューニングをする、エレン。
「エレン…どうしても、『幸福のメロディ』歌わないソソ?」
「ええ…。『幸福のメロディ』を歌うのは、やっぱりハミィでなくちゃ…。」
「それに、あんなに身体を張ってくれたハミィを差し置いて、私が歌う事なんか…出来ないわ。」
パートナーに問い掛けられても、『幸福のメロディ』を歌う事を固辞する、エレン。
詳しく描かれていませんがこの問答は、きっと、ソリーとだけでなく、何度も行われたのだと思います。
でもエレンはきっと、何度も固辞したのでしょう。
『幸福のメロディ』が歌われなければ、世界に平和は訪れない――。そんな事は、エレンも重々承知の筈です。
でも、『幸福のメロディ』を歌うのは、ハミィの夢です。
それを奪う事は、たとえ世界が滅んでも、エレンには出来ないのだと思います。
「ハミィが、『幸福のメロディ』を歌ってくれたら…。」
眠っているハミィを見て、呟いた響。その言葉の続きをエレンに訊かれ、静かに首を振ります。
この時、響はきっと、ノイズの事を考えていたのだと思います。
『ハミィが『幸福のメロディ』を歌ってくれたら…ノイズは笑ってくれるかな?』
――響が本当に言いたかったのは、こんな言葉なのだと思います。
「ねぇエレン。何か歌って!ハミィが目覚められそうな、元気になれる歌!」
響のリクエストで、ハミィの為に歌う事にしたエレン。
そして、エレンの歌声が、奇跡を呼び起こします。
エレンの歌と演奏に聴き入る、響達。
そして、ノイズと交わした言葉を思い出しながら、響は静かに、心の中でハミィに呼び掛けます。
「聞こえてる?ハミィ…。あの時、ハミィも、私と同じ事を思ったよね…。」
「だから、早く目を覚まして…!早く、世界をあなたの幸せの歌で、包み込んで!」
気が付くと、何故か花畑に居た響。そして響は、花畑ではしゃぐハミィの姿を目にします。
ハミィに声を掛ける響。でも、何故か、その声はハミィに届きません。
「ハミィの夢の中みたいね…。何故、こんな事に…?」
「私も、ハミィの事考えてたら、何時の間にか…。」
「エレンの歌で、皆の心が、一つになったからじゃない?」
響の疑問に答える様に、奏達も花畑に。
そして4人は、花畑で無邪気にはしゃぐハミィの姿を見付けます。しかし…。
「そうニャ!楽しい時は、歌うニャ!…セイレーン!?セイレーン、何処ニャ!?一緒に歌うニャ~!」
「ハミィ!」
ハミィの呼び掛けに応える為に、必死で駆け寄るエレン。でも、エレンの声は、ハミィに届きません。
楽しい事があったら、直ぐにエレンの名を呼ぶハミィの姿を見て、今更ながら、ハミィが誰よりもエレンの事を大切に想っている事に気付きました。
これだけ大切な存在だからこそ、ハミィはエレンが『不幸のメロディ』を歌おうとした時も、涙を堪えて彼女を信じ続けたのでしょう。
あの時も、知らない内に泣いてしまいましたが、今回も本当に胸が苦しくなりました。
そして、この後のハミィの言葉が、ハミィの隠された胸の裡を全て明かしていて、とても切なかったです。
「セイレ~ン。何処ニャ~!響も奏もアコも、皆どこ行ったニャ~!?」
「そうニャ。皆、音符を探しに行ってるニャ…。ハミィも探すニャ…。」
「皆、何処行ったニャ~。」
皆が傍に居るのに、その声は、ハミィに届きません。
そして、『伝説の楽譜』は完成しているのに、必死に探し続けるハミィ。
次第に、その表情が、悲しみに曇って行きます…。
いつも陽気なハミィが、実はこんなにも、悲壮なまでの使命感を持っていたなんて…。
このシーンは、何度観ても胸が締め付けられます。
いつも笑顔を振り撒いていて中々気付きませんが、ハミィは誰にも見せないだけで、ずっと寂しさを堪えていました。
それはきっと、ハミィが「『幸福のメロディ』を歌う為には、自分が笑顔で居なくてはならない」と思っていたからではないでしょうか?
『もうすぐ、『幸福のメロディ』が完成するニャ~!』
音符を集める度に、ハミィがこう言っていたのは、『伝説の楽譜』の曲の長さを知っているハミィが、途中で挫けない為に、自分を奮い立たせていた様な気がしました。
誰の声も聞こえず、今にも泣き出しそうなハミィ。
その表情が悲しみに曇らない様に、4人は優しく歌い、ハミィに心で語り掛けます。
「泣かないで。ハミィ…。」
「私達、ハミィのお蔭で一緒になれた。」
「オッチョコチョイで、天然ボケの子猫ちゃんだけど…。」
「ハミィが居ないと、何も始まらない。」
『――だから、早く起きておいで!』
ハミィを優しく包む、響達の歌声。
その歌声に導かれ、ハミィは遂に目を覚ましました。
「皆…。有難うニャ。ハミィは、こんなに幸せな気持ちになれたのは、初めてニャ…。」
「皆の歌が、ハミィを幸せをくれたのニャ。」
満面の笑みを浮かべ、響達に感謝するハミィ。4人の歌は、ハミィにとっての『幸福のメロディ』だったと思います。
「セイレーンの分も、頑張って『幸福のメロディ』を歌うニャ!」
「当たり前でしょ!しっかり歌って、世界を幸せにしないと、承知しないわよ!」
元気を取り戻したハミィとエレンの、この会話。
昔の漫画やアニメに出て来る『お互いを理解し合っているライバルの会話』みたいで、面白かったです。
「さあ、行こう!皆の幸せを取り戻しに――!!」
そして遂に、ハミィが『幸福のメロディ』を歌います――。
石化したアフロディテ様の姿を見て、胸を痛めるアコ。その背中を、奏がそっと撫で、アコの不安を取り除きます。
そして広場には、石化したバスドラ達が横たえられています。
「行くニャよ~!」「頑張って~!」
これから世界を救うと言うのに、軽いノリのハミィとエレン。流石の響も、「そんな軽いノリなの…?」と、不安がります。
でも、ハミィ達のノリは、歌姫である2人にしか解らない、何らかの理由がある様な気がします。
そして、今まさにハミィが歌おうとした瞬間に、響の表情が一変します。
作中では明らかにされていませんが、響には『あらゆる音を聴き分けられる聴力を持つ』と言う設定があります。
(※キュアドールの説明文を参照。)
多分この瞬間に、ハミィの歌の力の凄さを感じ取ったと共に、ノイズの声を聴いたのだと思います。
「ママっ!」「アコっ!」
ハミィの歌で元に戻った母に駆け寄るアコ。そして、抱き合う2人。
そして、同じく石化が解けたメイジャーランドの国民達が、ハミィの歌に合わせ、2人の再会を演奏で祝福します。
ハミィの歌声が、メイジャーランドと世界の全てを、幸せで彩ります。
失われた音が戻り、そしてバスドラ達も目を覚まします。
「良かった!無事で!」目覚めた3人に声を掛けるエレン。
「あ~!?俺達、助かってる!!」
「ファルセット!お前も何とも無いかっ?」
「はい!元通りです!」「夢の様です…!」
お互いの無事を確認し、喜び合う3人。その様子を見て、微笑むエレン。しかし…。
「おおお…!セイレーン!!!」
喜びの余り、エレンに飛び付く3人。
「重いわっ!」
「一生、付いて行きます!」
「やっかましいわっ!」
久々の、セイレーン(エレン)の「やっかましいわっ!」が聞けて、思わず笑ってしまいました。
エレンに『一生付いて行く』と宣言した、バスドラ達。彼等の進路は、歌手エレンの付き人でしょうか?
騒がしくも微笑ましい光景に、頬を緩める響と奏。
そしてアコとアフロディテ様は、一足先にメフィスト様の許へ。
響達がテラスから観た景色は、まるで、幸せが降り注いでいるかのような、心安らぐ光景でした。
そして、これで皆が新しい音楽を奏でられる事を喜び、『もう一つの声』が、この歌を口ずさんでくれている事を確信します。
空に掛かる虹を観ながら、それぞれの夢に向かって、鼓動のファンファーレを響かせる事を誓う響達。
これまでの響達の苦労を労い、心から感謝の意を述べるアフロディテ様。
そして、メフィスト様も、これまで迷惑を掛けてしまった事を、改めて謝罪します。
「そんな…!」と、響が畏まった直後、「全くじゃ…。」と呟く音吉さん。
「この老体に、無茶させおって…。」と、ワザとらしく自分の肩を揉む音吉さん。
そして、「もう二度と、アコに心配掛けるのではありませんよ。」と、クレッシェンドトーンが続けます。
「はい…!勿論です…。」神妙な面持ちのメフィスト様。その様子を見て微笑むアコ。
音吉さんとクレッシェンドトーンの表情は映っていませんが、多分笑いを堪えている気がします。
きっと2人は、メフィスト様をからかっているのでしょう。
「ハミィ。素晴らしい歌声だったわ!流石、メイジャーランドの歌姫ね!」
「有難うニャ!セイレーンが一緒に居てくれたお蔭ニャ!」
ハミィの言葉に照れるエレン。その様子を見て、微笑む響と奏。
「プリキュア~!ありがと~う!!」「プ~リキュア!プ~リキュア!!」
「「「あ~りがと~う!!!」」」
調べの館(飛行形態)で加音町に帰る響達を見送る、メイジャーランドの国民達。
そして、メイジャーランド三銃士の歌声が、皆の感謝の意に彩りを添えます。
普段は良く外れていたファルセットの音程も、この時ばかりはピッタリと合っていました。
「もう暫く、アコの事を宜しく頼む~!!」
加音町に戻るアコを見送る、メフィスト様。
いつぞやの時(劇場版の最後)の様に号泣していませんでしたが、きっと後で号泣して、アフロディテ様に慰められている事でしょう。
そして、1年位後に、アコの弟か妹が誕生して、アコが驚くと言う展開に…なれば良いなぁ。
メフィスト様の言う『暫く』は、一体いつまででしょうか?
少なくともアコが成長して、奏太と結婚するまでは、加音町に居る様な気がします。
その後、アコと奏太がどうなるのか、描かれる日が来る事を、願っています。
加音町に戻って来た響達は、物陰からそっと様子を窺い、石の門を潜ります。
其処には、クリスマスコンサートの時の姿の人々が。
「あっ!?響!」「ママっ!」
母・まりあさんに呼ばれ、嬉しそうな表情で駆ける響。奏達も、それに続きます。
それぞれの家族や友達と再会し、言葉を交わす響達。
「不思議なのよねぇ…。怖い怪獣が現れたと思ったら、何時の間にか此処に居て…。」
「普通、そんな目に遭ったら、不安で仕方無いと思うんだけど…。何故か、そんな気持ちにはならないんだよねぇ…。」
「満ち足りた気分と言うか、何も心配はいらないって、思えるんだ。不思議だね。」
聖歌先輩・和音・王子先輩が、自分の不思議な体験を、響達に話します。
そして、北条夫妻も。
「響は、歌を聴いたかい?他の皆は、『そんなの、知らない』って言うんだけど…。」
「パパとママは聴いたのよ!聴いているだけで、幸せな気分になれる。それはもう、素晴らしい歌!響にも聴かせたかったわぁ~!」
他の人には聞こえなかったハミィの『幸福のメロディ』が、北条夫妻には聞こえていました。
流石、響の両親と思うと共に、「2人には、メイジャーランドの国民の血が流れているのでは?」と思いました。
「あんまり遅くならない様にね。」「は~い!」
夕方になり、加音町の人々と共に先に家に戻るまりあさんを見送る響。
皆が帰ったのに、まだ調べの館に残っている響達に「何で帰らんのじゃ?」と訊く、音吉さん。
「うん、ちょっと…。もう少し待ってみたくて…。」「待つ?一体何じゃ?」
響の言葉の意味を、測りかねている音吉さん。
響達は、改めてハミィが『幸福のメロディ』を歌ってくれた事を感謝します。
そんな響達の改まった態度に、思わず照れるハミィ。その瞬間――。
「ピーッ!」
音吉さんの背後から聞こえる、聞き覚えのある声。
その声の主に思い当たった音吉さんとクレッシェンドトーンは、緊張の面持ちに。
「この声はっ!?」
音吉さんが振り返ると、壁の天辺に真っ白な姿のピーちゃんが止まっていました。
「ピーッ!!」
そして、その声の主に対し、音吉さんと響達は、それぞれ違う名を叫びました。
「ノイズ!!」
「ピーちゃん!!」
嬉しそうな声で、響達はピーちゃんに駆け寄ります。その姿を、驚愕の表情で見る音吉さん。
「おいで!ピーちゃん!!」
響に呼ばれ、その胸に飛び込むピーちゃん。そして、ピーちゃんを囲み笑顔の響達。
4人の待ち人は、ピーちゃんでした。
「お帰り。ピーちゃん」「待ってたよ。」「ピーっ。」
「皆、どうしたと言うんじゃ?そいつは、ノイズじゃぞ!?」
敵である筈の『ノイズ』と仲良くする響達に、疑問を投げかける音吉さん。
しかし響達は、ノイズとの戦いを通じて学んだ事を、静かに語ります。
「音吉さん。いくら、幸せの世界になっても、悲しみや苦しみが全て消える訳じゃないわ。」
「私達は、ピーちゃんを受け容れた上で、前に進みたいの。」
「悲しみを見ない振りをするのが幸せとは、言えないもの。」
「良く見れば、可愛いよ!」
「何と…。」
響達がピーちゃんを受け容れ、共に歩む事を決めた事を知り、驚きを隠せない音吉さん。
「ピーちゃん。これからは、ずっと一緒だからね!」
「ピーッ!ピーッ!!」
ピーちゃんの瞳に浮かぶ、嬉し涙。その表情を見て、微笑む響達。
『涙は、悲しい時だけに流すものじゃない』
あの時、響達がノイズに伝えた言葉は、ちゃんと伝わっていました。
ずっと我慢していましたが、ピーちゃんの嬉し涙を観た瞬間、泣いてしまいました。
幸い、妹にはバレませんでしたが、傍に居なければきっと、号泣していたと思います。
響達がピーちゃんを受け容れるまでは予想出来ましたが、まさかピーちゃんが嬉し涙を流すなんて…。
想像していたよりも温かい光景が観られて、こちらまで幸せな気持ちになりました。
「音吉…。プリキュアは、私達の想像以上の成長を遂げた様ですね。」
「ええ…・ノイズが、必要な存在だとは…。」
「見守りましょう…。彼女達が、どんな音楽を奏でて行くのかを。」
「ええ。」
自分達の時代では為し得なかった、ノイズとの共生と言う偉業。
それを成し遂げた響達を見守る事にした、音吉さん達。
「これで皆一緒に、夢に向かって進めるね!」「うん!」
「私達は、まだまだ変われる!新しい明日に向かって、変身するのよ!!」
レッツプレイ!プリキュア・モジュレーション!!
4人の変身シーンと共に、これからの響達の進路が少し、紹介されます。
スイーツ部で笑顔を振り撒く、奏。
奏の作るケーキはきっと、今迄よりも美味しくて、人々を笑顔にする事でしょう。
ハミィと一緒に、ギターを片手に町中で歌うエレン。その将来の姿は、シンガソングライターでしょうか?
今回はハミィと一緒に『幸福のメロディ』を歌いませんでしたが、これから奏でるエレンの歌はきっと、ハミィと共に紡ぎ出した『幸福のメロディ』になるのだと思います。
放課後の帰り道のアコ。そしてアコの傍には、奏太だけでなく他の友達の姿が。
友達に囲まれ、朗らかに笑うアコ。
きっと、この笑顔を、両親もメイジャーランドで観ている事でしょう。
朗らかに笑うアフロディテ様と、嬉し涙を滝の様に流すメフィスト様の姿が、目に浮かびそうです。
父・団さんにピアノのレッスンを受ける響。その姿は、真剣そのものです。
そして、場面は、響が出場するコンサート会場へ――。
両親や学校の友達・音吉さん達が、響の演奏を聴く為に集まっています。
その場には当然、奏・エレン・アコの姿も。
アコの腕に抱かれた、ピーちゃん。その肩にはドドリーが。
隣に当然の様に奏太が居る辺り、既に『公認カップル』の雰囲気が。
奏の腕には、ハミィが収まっています。そして、その肩には、ドリー・レリー・ミリー・ファリーが。
響の演奏を待っている間に、奏がハミィの肉球を触っていないか、少し気になります。
エレンはヒーリングチェストを手にしていますが、クレッシェンドトーンと一緒に住んでいるのでしょうか?
だとしたら、クレッシェンドトーンは、エレンの音楽活動の助言をしているのかも知れません。
また、エレンの肩には、ソリー・ラリー・シリーが止まっています。奏とアコの様子と合わせて観ると、3人の腕に虫が止まっている様にも見えます。
それにしても、通常はコンサートホールに動物の持ち込みは禁止だと思いますが、ハミィとピーちゃんは、縫いぐるみの真似をしているのでしょうか?
大勢の人々が見守る中、響の演奏が始まります。
堂々としていて、それでいて心底楽しそうにピアノを弾く、響。
響の頭上には光が降り注ぎ、彼女の未来が明るい事が示されています。
――きっと、響の奏でる音楽は、『幸福のメロディ』の様に、人々の心に幸せを齎すのでしょう。
「爪弾くは荒ぶる調べ!キュアメロディ!」
「爪弾くはたおやかな調べ!キュアリズム!」
「爪弾くは魂の調べ!キュアビート!」
「爪弾くは女神の調べ!キュアミューズ!」
「届け!皆の組曲!スイートプリキュア♪」
人々の悲しみを癒し、笑顔に変える為に、響達は戦い続ける――。
※遂に迎えた最終回。本当に感動的でした。一年間観続けて良かったと、心から思いました。
当初から期待して観ていたものの、最終的にラスボス(ノイズ)まで救われる展開になるなんて、想像していませんでした。
初めは些細な事でケンカをしていた、響と奏。
でも、お互いの本音をぶつけ合う内に、互いを深く理解して『本当の親友』に。
『幸福のメロディ』が原因で、かつての親友だったハミィと、敵味方に分かれてしまったエレン。
でも、2人を再び結んだのも『幸福のメロディ』でした。
エレンはこれからも、ハミィと一緒に『幸福のメロディ』を歌い続けるのだと思います。
『悪のノイズ』に翻弄され、家族の絆を引き裂かれたアコ。
その深い悲しみは、彼女を孤独にしました。
でも、響達や奏太と触れ合う事でその傷は癒され、最後には多くの友達に囲まれ、満面の笑みを浮かべる迄に。
『悲しみの象徴』と言う出自故に、誰からも恐れられ、忌み嫌われたノイズ。
その最終目的が明らかになった時は、本当に切ない気持ちになりました。
でも、響達とお互いの気持ちをぶつけ合う事が出来た事で、彼は、笑顔の意味を知りました。
ノイズの深い悲しみは癒され、最後には響達に受け入れられて幸せな日々を過ごす――。
彼に笑顔が齎された事こそが、この物語のテーマの様に思えました。
そして、ハミィ――。
ハミィの存在無くして、『スイートプリキュア♪』は語れません。
彼女の存在こそが響達の友情を育み、そして、響達とノイズの心を繋いだのだと思います。
どんなに悲しくても、涙を堪えて笑顔を振り撒いたハミィ。
その笑顔は、響達だけでなく、僕達視聴者の心も癒したのではないでしょうか?
他にも、『6話における奏の、奏太に対する態度の理由』や『17話で、響の名前の由来が判明した時に、思わず泣いてしまった』等々、書きたい事は、色々あります。
でも、それ等を全て書こうとしたらキリが無いので、その事については、後日改めて、少しずつ書きたいと思います。
『スイートプリキュア♪』については尽きせぬ想いがありますが、今回は此処までにします。
このとても優しい物語に1年間触れる事が出来て、本当に楽しくて幸せでした。
また3月の映画とコンサートで、響達に会える事を楽しみにしています。
映画には、ピーちゃんも出演するのでしょうか?
ピーちゃんが響達の危機を救ったり、新たな力を与えるシーンがある事を期待しています。
そして、またいつの日か、再び毎週響達の活躍が観られる日が来る事を願っています。
響達が、これまでの戦いを通じて、どうやって絆を深めたのか。また、その絆の深さがどれ程のモノかが、きっちりと描けていたと思います。
ノイズの深い悲しみを癒したものの、いつも笑顔で傍に居る筈のハミィが居なくて、慌てる響達。
その直後、『伝説の楽譜』に守られたハミィが姿を現した瞬間、4人は一斉に、空を見上げました。
そして、ハミィが最後の力を振り絞り、「ニャ…ニャ…プ…ニャプ~!」と、消え入りそうな声で音符を浄化した瞬間、涙腺が緩くなりました。
「音符が全部…集まった…ニャ!」
自分の限界を超えているのにも拘わらず、音楽が楽しいモノだと人々とノイズに伝える為に、最後の力を振り絞るハミィ。
普段は『天然ボケの子猫ちゃん』なんて呼ばれているハミィが、どれだけ懸命に使命を果たそうとしていたのかが、この一言に凝縮されていました。
もし、隣で妹が観ていなかったら、きっと『決壊』していたでしょう。
満ち足りた表情で、『幸福のメロディ』の完成を確認し、そのまま気を失い、緩やかに落下するハミィ。
その瞬間、『メイジャー三銃士』の姿のバスドラ達が、地面に落下。
正直、3人が砕け散っていないか不安でしたが、何とか無事でした。
そして、3人の無事を確認する様に、ハミィが地上に降りた瞬間、響達は必死に駆け寄ります。
「ハミィ!ハミィ!!」
「しっかりして!ハミィ!!――ハミィ~!!!!」
響達の必死の呼び掛けにも、全く応えないハミィ。
それから、一日が過ぎ――。
半壊した調べの館で、未だに目覚めないハミィを心配している響達。
パイプオルガンの加護により無事だったカップケーキを、皆に配る響。
カップケーキ同様に無事だったギターのチューニングをする、エレン。
「エレン…どうしても、『幸福のメロディ』歌わないソソ?」
「ええ…。『幸福のメロディ』を歌うのは、やっぱりハミィでなくちゃ…。」
「それに、あんなに身体を張ってくれたハミィを差し置いて、私が歌う事なんか…出来ないわ。」
パートナーに問い掛けられても、『幸福のメロディ』を歌う事を固辞する、エレン。
詳しく描かれていませんがこの問答は、きっと、ソリーとだけでなく、何度も行われたのだと思います。
でもエレンはきっと、何度も固辞したのでしょう。
『幸福のメロディ』が歌われなければ、世界に平和は訪れない――。そんな事は、エレンも重々承知の筈です。
でも、『幸福のメロディ』を歌うのは、ハミィの夢です。
それを奪う事は、たとえ世界が滅んでも、エレンには出来ないのだと思います。
「ハミィが、『幸福のメロディ』を歌ってくれたら…。」
眠っているハミィを見て、呟いた響。その言葉の続きをエレンに訊かれ、静かに首を振ります。
この時、響はきっと、ノイズの事を考えていたのだと思います。
『ハミィが『幸福のメロディ』を歌ってくれたら…ノイズは笑ってくれるかな?』
――響が本当に言いたかったのは、こんな言葉なのだと思います。
「ねぇエレン。何か歌って!ハミィが目覚められそうな、元気になれる歌!」
響のリクエストで、ハミィの為に歌う事にしたエレン。
そして、エレンの歌声が、奇跡を呼び起こします。
エレンの歌と演奏に聴き入る、響達。
そして、ノイズと交わした言葉を思い出しながら、響は静かに、心の中でハミィに呼び掛けます。
「聞こえてる?ハミィ…。あの時、ハミィも、私と同じ事を思ったよね…。」
「だから、早く目を覚まして…!早く、世界をあなたの幸せの歌で、包み込んで!」
気が付くと、何故か花畑に居た響。そして響は、花畑ではしゃぐハミィの姿を目にします。
ハミィに声を掛ける響。でも、何故か、その声はハミィに届きません。
「ハミィの夢の中みたいね…。何故、こんな事に…?」
「私も、ハミィの事考えてたら、何時の間にか…。」
「エレンの歌で、皆の心が、一つになったからじゃない?」
響の疑問に答える様に、奏達も花畑に。
そして4人は、花畑で無邪気にはしゃぐハミィの姿を見付けます。しかし…。
「そうニャ!楽しい時は、歌うニャ!…セイレーン!?セイレーン、何処ニャ!?一緒に歌うニャ~!」
「ハミィ!」
ハミィの呼び掛けに応える為に、必死で駆け寄るエレン。でも、エレンの声は、ハミィに届きません。
楽しい事があったら、直ぐにエレンの名を呼ぶハミィの姿を見て、今更ながら、ハミィが誰よりもエレンの事を大切に想っている事に気付きました。
これだけ大切な存在だからこそ、ハミィはエレンが『不幸のメロディ』を歌おうとした時も、涙を堪えて彼女を信じ続けたのでしょう。
あの時も、知らない内に泣いてしまいましたが、今回も本当に胸が苦しくなりました。
そして、この後のハミィの言葉が、ハミィの隠された胸の裡を全て明かしていて、とても切なかったです。
「セイレ~ン。何処ニャ~!響も奏もアコも、皆どこ行ったニャ~!?」
「そうニャ。皆、音符を探しに行ってるニャ…。ハミィも探すニャ…。」
「皆、何処行ったニャ~。」
皆が傍に居るのに、その声は、ハミィに届きません。
そして、『伝説の楽譜』は完成しているのに、必死に探し続けるハミィ。
次第に、その表情が、悲しみに曇って行きます…。
いつも陽気なハミィが、実はこんなにも、悲壮なまでの使命感を持っていたなんて…。
このシーンは、何度観ても胸が締め付けられます。
いつも笑顔を振り撒いていて中々気付きませんが、ハミィは誰にも見せないだけで、ずっと寂しさを堪えていました。
それはきっと、ハミィが「『幸福のメロディ』を歌う為には、自分が笑顔で居なくてはならない」と思っていたからではないでしょうか?
『もうすぐ、『幸福のメロディ』が完成するニャ~!』
音符を集める度に、ハミィがこう言っていたのは、『伝説の楽譜』の曲の長さを知っているハミィが、途中で挫けない為に、自分を奮い立たせていた様な気がしました。
誰の声も聞こえず、今にも泣き出しそうなハミィ。
その表情が悲しみに曇らない様に、4人は優しく歌い、ハミィに心で語り掛けます。
「泣かないで。ハミィ…。」
「私達、ハミィのお蔭で一緒になれた。」
「オッチョコチョイで、天然ボケの子猫ちゃんだけど…。」
「ハミィが居ないと、何も始まらない。」
『――だから、早く起きておいで!』
ハミィを優しく包む、響達の歌声。
その歌声に導かれ、ハミィは遂に目を覚ましました。
「皆…。有難うニャ。ハミィは、こんなに幸せな気持ちになれたのは、初めてニャ…。」
「皆の歌が、ハミィを幸せをくれたのニャ。」
満面の笑みを浮かべ、響達に感謝するハミィ。4人の歌は、ハミィにとっての『幸福のメロディ』だったと思います。
「セイレーンの分も、頑張って『幸福のメロディ』を歌うニャ!」
「当たり前でしょ!しっかり歌って、世界を幸せにしないと、承知しないわよ!」
元気を取り戻したハミィとエレンの、この会話。
昔の漫画やアニメに出て来る『お互いを理解し合っているライバルの会話』みたいで、面白かったです。
「さあ、行こう!皆の幸せを取り戻しに――!!」
そして遂に、ハミィが『幸福のメロディ』を歌います――。
石化したアフロディテ様の姿を見て、胸を痛めるアコ。その背中を、奏がそっと撫で、アコの不安を取り除きます。
そして広場には、石化したバスドラ達が横たえられています。
「行くニャよ~!」「頑張って~!」
これから世界を救うと言うのに、軽いノリのハミィとエレン。流石の響も、「そんな軽いノリなの…?」と、不安がります。
でも、ハミィ達のノリは、歌姫である2人にしか解らない、何らかの理由がある様な気がします。
そして、今まさにハミィが歌おうとした瞬間に、響の表情が一変します。
作中では明らかにされていませんが、響には『あらゆる音を聴き分けられる聴力を持つ』と言う設定があります。
(※キュアドールの説明文を参照。)
多分この瞬間に、ハミィの歌の力の凄さを感じ取ったと共に、ノイズの声を聴いたのだと思います。
「ママっ!」「アコっ!」
ハミィの歌で元に戻った母に駆け寄るアコ。そして、抱き合う2人。
そして、同じく石化が解けたメイジャーランドの国民達が、ハミィの歌に合わせ、2人の再会を演奏で祝福します。
ハミィの歌声が、メイジャーランドと世界の全てを、幸せで彩ります。
失われた音が戻り、そしてバスドラ達も目を覚まします。
「良かった!無事で!」目覚めた3人に声を掛けるエレン。
「あ~!?俺達、助かってる!!」
「ファルセット!お前も何とも無いかっ?」
「はい!元通りです!」「夢の様です…!」
お互いの無事を確認し、喜び合う3人。その様子を見て、微笑むエレン。しかし…。
「おおお…!セイレーン!!!」
喜びの余り、エレンに飛び付く3人。
「重いわっ!」
「一生、付いて行きます!」
「やっかましいわっ!」
久々の、セイレーン(エレン)の「やっかましいわっ!」が聞けて、思わず笑ってしまいました。
エレンに『一生付いて行く』と宣言した、バスドラ達。彼等の進路は、歌手エレンの付き人でしょうか?
騒がしくも微笑ましい光景に、頬を緩める響と奏。
そしてアコとアフロディテ様は、一足先にメフィスト様の許へ。
響達がテラスから観た景色は、まるで、幸せが降り注いでいるかのような、心安らぐ光景でした。
そして、これで皆が新しい音楽を奏でられる事を喜び、『もう一つの声』が、この歌を口ずさんでくれている事を確信します。
空に掛かる虹を観ながら、それぞれの夢に向かって、鼓動のファンファーレを響かせる事を誓う響達。
これまでの響達の苦労を労い、心から感謝の意を述べるアフロディテ様。
そして、メフィスト様も、これまで迷惑を掛けてしまった事を、改めて謝罪します。
「そんな…!」と、響が畏まった直後、「全くじゃ…。」と呟く音吉さん。
「この老体に、無茶させおって…。」と、ワザとらしく自分の肩を揉む音吉さん。
そして、「もう二度と、アコに心配掛けるのではありませんよ。」と、クレッシェンドトーンが続けます。
「はい…!勿論です…。」神妙な面持ちのメフィスト様。その様子を見て微笑むアコ。
音吉さんとクレッシェンドトーンの表情は映っていませんが、多分笑いを堪えている気がします。
きっと2人は、メフィスト様をからかっているのでしょう。
「ハミィ。素晴らしい歌声だったわ!流石、メイジャーランドの歌姫ね!」
「有難うニャ!セイレーンが一緒に居てくれたお蔭ニャ!」
ハミィの言葉に照れるエレン。その様子を見て、微笑む響と奏。
「プリキュア~!ありがと~う!!」「プ~リキュア!プ~リキュア!!」
「「「あ~りがと~う!!!」」」
調べの館(飛行形態)で加音町に帰る響達を見送る、メイジャーランドの国民達。
そして、メイジャーランド三銃士の歌声が、皆の感謝の意に彩りを添えます。
普段は良く外れていたファルセットの音程も、この時ばかりはピッタリと合っていました。
「もう暫く、アコの事を宜しく頼む~!!」
加音町に戻るアコを見送る、メフィスト様。
いつぞやの時(劇場版の最後)の様に号泣していませんでしたが、きっと後で号泣して、アフロディテ様に慰められている事でしょう。
そして、1年位後に、アコの弟か妹が誕生して、アコが驚くと言う展開に…なれば良いなぁ。
メフィスト様の言う『暫く』は、一体いつまででしょうか?
少なくともアコが成長して、奏太と結婚するまでは、加音町に居る様な気がします。
その後、アコと奏太がどうなるのか、描かれる日が来る事を、願っています。
加音町に戻って来た響達は、物陰からそっと様子を窺い、石の門を潜ります。
其処には、クリスマスコンサートの時の姿の人々が。
「あっ!?響!」「ママっ!」
母・まりあさんに呼ばれ、嬉しそうな表情で駆ける響。奏達も、それに続きます。
それぞれの家族や友達と再会し、言葉を交わす響達。
「不思議なのよねぇ…。怖い怪獣が現れたと思ったら、何時の間にか此処に居て…。」
「普通、そんな目に遭ったら、不安で仕方無いと思うんだけど…。何故か、そんな気持ちにはならないんだよねぇ…。」
「満ち足りた気分と言うか、何も心配はいらないって、思えるんだ。不思議だね。」
聖歌先輩・和音・王子先輩が、自分の不思議な体験を、響達に話します。
そして、北条夫妻も。
「響は、歌を聴いたかい?他の皆は、『そんなの、知らない』って言うんだけど…。」
「パパとママは聴いたのよ!聴いているだけで、幸せな気分になれる。それはもう、素晴らしい歌!響にも聴かせたかったわぁ~!」
他の人には聞こえなかったハミィの『幸福のメロディ』が、北条夫妻には聞こえていました。
流石、響の両親と思うと共に、「2人には、メイジャーランドの国民の血が流れているのでは?」と思いました。
「あんまり遅くならない様にね。」「は~い!」
夕方になり、加音町の人々と共に先に家に戻るまりあさんを見送る響。
皆が帰ったのに、まだ調べの館に残っている響達に「何で帰らんのじゃ?」と訊く、音吉さん。
「うん、ちょっと…。もう少し待ってみたくて…。」「待つ?一体何じゃ?」
響の言葉の意味を、測りかねている音吉さん。
響達は、改めてハミィが『幸福のメロディ』を歌ってくれた事を感謝します。
そんな響達の改まった態度に、思わず照れるハミィ。その瞬間――。
「ピーッ!」
音吉さんの背後から聞こえる、聞き覚えのある声。
その声の主に思い当たった音吉さんとクレッシェンドトーンは、緊張の面持ちに。
「この声はっ!?」
音吉さんが振り返ると、壁の天辺に真っ白な姿のピーちゃんが止まっていました。
「ピーッ!!」
そして、その声の主に対し、音吉さんと響達は、それぞれ違う名を叫びました。
「ノイズ!!」
「ピーちゃん!!」
嬉しそうな声で、響達はピーちゃんに駆け寄ります。その姿を、驚愕の表情で見る音吉さん。
「おいで!ピーちゃん!!」
響に呼ばれ、その胸に飛び込むピーちゃん。そして、ピーちゃんを囲み笑顔の響達。
4人の待ち人は、ピーちゃんでした。
「お帰り。ピーちゃん」「待ってたよ。」「ピーっ。」
「皆、どうしたと言うんじゃ?そいつは、ノイズじゃぞ!?」
敵である筈の『ノイズ』と仲良くする響達に、疑問を投げかける音吉さん。
しかし響達は、ノイズとの戦いを通じて学んだ事を、静かに語ります。
「音吉さん。いくら、幸せの世界になっても、悲しみや苦しみが全て消える訳じゃないわ。」
「私達は、ピーちゃんを受け容れた上で、前に進みたいの。」
「悲しみを見ない振りをするのが幸せとは、言えないもの。」
「良く見れば、可愛いよ!」
「何と…。」
響達がピーちゃんを受け容れ、共に歩む事を決めた事を知り、驚きを隠せない音吉さん。
「ピーちゃん。これからは、ずっと一緒だからね!」
「ピーッ!ピーッ!!」
ピーちゃんの瞳に浮かぶ、嬉し涙。その表情を見て、微笑む響達。
『涙は、悲しい時だけに流すものじゃない』
あの時、響達がノイズに伝えた言葉は、ちゃんと伝わっていました。
ずっと我慢していましたが、ピーちゃんの嬉し涙を観た瞬間、泣いてしまいました。
幸い、妹にはバレませんでしたが、傍に居なければきっと、号泣していたと思います。
響達がピーちゃんを受け容れるまでは予想出来ましたが、まさかピーちゃんが嬉し涙を流すなんて…。
想像していたよりも温かい光景が観られて、こちらまで幸せな気持ちになりました。
「音吉…。プリキュアは、私達の想像以上の成長を遂げた様ですね。」
「ええ…・ノイズが、必要な存在だとは…。」
「見守りましょう…。彼女達が、どんな音楽を奏でて行くのかを。」
「ええ。」
自分達の時代では為し得なかった、ノイズとの共生と言う偉業。
それを成し遂げた響達を見守る事にした、音吉さん達。
「これで皆一緒に、夢に向かって進めるね!」「うん!」
「私達は、まだまだ変われる!新しい明日に向かって、変身するのよ!!」
レッツプレイ!プリキュア・モジュレーション!!
4人の変身シーンと共に、これからの響達の進路が少し、紹介されます。
スイーツ部で笑顔を振り撒く、奏。
奏の作るケーキはきっと、今迄よりも美味しくて、人々を笑顔にする事でしょう。
ハミィと一緒に、ギターを片手に町中で歌うエレン。その将来の姿は、シンガソングライターでしょうか?
今回はハミィと一緒に『幸福のメロディ』を歌いませんでしたが、これから奏でるエレンの歌はきっと、ハミィと共に紡ぎ出した『幸福のメロディ』になるのだと思います。
放課後の帰り道のアコ。そしてアコの傍には、奏太だけでなく他の友達の姿が。
友達に囲まれ、朗らかに笑うアコ。
きっと、この笑顔を、両親もメイジャーランドで観ている事でしょう。
朗らかに笑うアフロディテ様と、嬉し涙を滝の様に流すメフィスト様の姿が、目に浮かびそうです。
父・団さんにピアノのレッスンを受ける響。その姿は、真剣そのものです。
そして、場面は、響が出場するコンサート会場へ――。
両親や学校の友達・音吉さん達が、響の演奏を聴く為に集まっています。
その場には当然、奏・エレン・アコの姿も。
アコの腕に抱かれた、ピーちゃん。その肩にはドドリーが。
隣に当然の様に奏太が居る辺り、既に『公認カップル』の雰囲気が。
奏の腕には、ハミィが収まっています。そして、その肩には、ドリー・レリー・ミリー・ファリーが。
響の演奏を待っている間に、奏がハミィの肉球を触っていないか、少し気になります。
エレンはヒーリングチェストを手にしていますが、クレッシェンドトーンと一緒に住んでいるのでしょうか?
だとしたら、クレッシェンドトーンは、エレンの音楽活動の助言をしているのかも知れません。
また、エレンの肩には、ソリー・ラリー・シリーが止まっています。奏とアコの様子と合わせて観ると、3人の腕に虫が止まっている様にも見えます。
それにしても、通常はコンサートホールに動物の持ち込みは禁止だと思いますが、ハミィとピーちゃんは、縫いぐるみの真似をしているのでしょうか?
大勢の人々が見守る中、響の演奏が始まります。
堂々としていて、それでいて心底楽しそうにピアノを弾く、響。
響の頭上には光が降り注ぎ、彼女の未来が明るい事が示されています。
――きっと、響の奏でる音楽は、『幸福のメロディ』の様に、人々の心に幸せを齎すのでしょう。
「爪弾くは荒ぶる調べ!キュアメロディ!」
「爪弾くはたおやかな調べ!キュアリズム!」
「爪弾くは魂の調べ!キュアビート!」
「爪弾くは女神の調べ!キュアミューズ!」
「届け!皆の組曲!スイートプリキュア♪」
人々の悲しみを癒し、笑顔に変える為に、響達は戦い続ける――。
※遂に迎えた最終回。本当に感動的でした。一年間観続けて良かったと、心から思いました。
当初から期待して観ていたものの、最終的にラスボス(ノイズ)まで救われる展開になるなんて、想像していませんでした。
初めは些細な事でケンカをしていた、響と奏。
でも、お互いの本音をぶつけ合う内に、互いを深く理解して『本当の親友』に。
『幸福のメロディ』が原因で、かつての親友だったハミィと、敵味方に分かれてしまったエレン。
でも、2人を再び結んだのも『幸福のメロディ』でした。
エレンはこれからも、ハミィと一緒に『幸福のメロディ』を歌い続けるのだと思います。
『悪のノイズ』に翻弄され、家族の絆を引き裂かれたアコ。
その深い悲しみは、彼女を孤独にしました。
でも、響達や奏太と触れ合う事でその傷は癒され、最後には多くの友達に囲まれ、満面の笑みを浮かべる迄に。
『悲しみの象徴』と言う出自故に、誰からも恐れられ、忌み嫌われたノイズ。
その最終目的が明らかになった時は、本当に切ない気持ちになりました。
でも、響達とお互いの気持ちをぶつけ合う事が出来た事で、彼は、笑顔の意味を知りました。
ノイズの深い悲しみは癒され、最後には響達に受け入れられて幸せな日々を過ごす――。
彼に笑顔が齎された事こそが、この物語のテーマの様に思えました。
そして、ハミィ――。
ハミィの存在無くして、『スイートプリキュア♪』は語れません。
彼女の存在こそが響達の友情を育み、そして、響達とノイズの心を繋いだのだと思います。
どんなに悲しくても、涙を堪えて笑顔を振り撒いたハミィ。
その笑顔は、響達だけでなく、僕達視聴者の心も癒したのではないでしょうか?
他にも、『6話における奏の、奏太に対する態度の理由』や『17話で、響の名前の由来が判明した時に、思わず泣いてしまった』等々、書きたい事は、色々あります。
でも、それ等を全て書こうとしたらキリが無いので、その事については、後日改めて、少しずつ書きたいと思います。
『スイートプリキュア♪』については尽きせぬ想いがありますが、今回は此処までにします。
このとても優しい物語に1年間触れる事が出来て、本当に楽しくて幸せでした。
また3月の映画とコンサートで、響達に会える事を楽しみにしています。
映画には、ピーちゃんも出演するのでしょうか?
ピーちゃんが響達の危機を救ったり、新たな力を与えるシーンがある事を期待しています。
そして、またいつの日か、再び毎週響達の活躍が観られる日が来る事を願っています。
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